長編A

□目指せセントビナー
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エルダはタルタロスから落下したが、空中で体を回転させると地面に着地した。
先に落ちてトクナガをクッションにして無事だったアニスが「人間技じゃない」と呟いた。

「これでも、軍人の端くれですから」
エルダは何事も無かったかのようにアニスに微笑んだ。

「ところでアニス、ジェイドとの合流場所は?」
「ほえー、聞いてなかったんですか?」
アニスはエルダがてっきり自分とジェイドの作戦を知ってい同じ様にタルタロスから落下したのかと思っていた。
「ええ。ジェイドには親書とアニスをよろしくお願いしますよってしか聞いてないから」
「それで、よく動きあわせられましたね」
エルダは当然の様に答えた。アニスはマルクト軍人二人の意志疎通ぶりに呆れを通り越し感心した。
「ジェイドが作戦たてたってことはなんとなく解ってたから。親書とイオン様を一旦別れさせる事で敵を欺くのでしょ?」
「そうなんですよー。だからってこんなか弱い女の子に派手にタルタロスから落ちて下さいっていいますかー!」
「ふふ、言うわね何だってジェイドだから」
エルダは頬を膨らませ怒るアニスに笑った。
「アニス、私に敬語使わなくてもいいわよ」
「え?」
「アニスのぶりっ子は対お金持ち異性限定でしょ?」
エルダは笑って言った。
「ぶー、ぶー、エルダのイジワルー!」
アニスはジェイドから需要な役割を貰い不安を感じていたがエルダの軽口でそれも少し柔いた。
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