*小説*クローバーの国のアリス(学パロ)
□クローバーの国のアリス *学園パロ*
1ページ/12ページ
「アリス。君はもうクローバーの国にはずいぶん慣馴染んだな。」
夢魔であるナイトメアとアリスは夢の中で会っていた。
ハートの国からここ、クローバーの国に引越してから
どれくらいの時間が経ったのだろう。
長い月日が経ったに違いない。
この世界は次に昼・夕・夜、どれがくるか分からない。
とても曖昧なのだ。
そんなこと、絶対にありえないが
この世界では何でもありなのだ。
だが、そんなことにももう慣れた。
この世界にも。
慣れてしまうあたり、末期なのだと軽くショックを受ける。
「ええ、ずいぶん馴染んじゃったみたいだわ。
でもいいのよそれで、自分で決めた世界だもの。
残って後悔もしていない。」
そう、アリスは自らこの世界に「残る」と決めた。
なぜだか自分では分からないが後悔などしていない。
「そうか、私も君がこの世界に残ってくれて嬉しいよ。 白兎はさぞ嬉しいだろうな。」
「ペーターにお礼を言わなきゃいけないわね。
『この世界につれてきてくれてありがとう』って。」
もともとこの世界にアリスを連れてきたのはペーターだ。
会うと「愛」がどーだと軽々しく言う。
鬱陶しいなど言いたい放題言っているが、
今はとても感謝している。
「っはは、そうだな。
ところでアリス、そろそろ目を覚ましたほうがいいと思うぞ?」
「え・・・?」
―っっ!?