貢ぎ物

□一番!!
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何でもない平日
学校の卓袱台―学校で卓袱台の時点で少しおかしいが―に頬杖をついている彼―坂本雄二の機嫌は物凄く悪かった

理由は至極簡単だ
彼の恋人である吉井明久―勿論彼も男―が他の人と仲良く談笑しているからだ

「明久帰るぞ。俺ん家来るんだろ」
「え?あ、うん!じゃあね」
「またの」

その日の帰りは2人とも無言のままだった
いや、正確に言うならば雄二が返事をしないので、明久も話さなくなった、だろう
そのまま2人は雄二の家へ行く




部屋に入るといきなり明久が雄二に問い掛けた
「で、何で雄二はそんなに不機嫌なのかな?」
「不機嫌なんかじゃ「不機嫌だよ」
不機嫌なんかじゃ無いと言おうとしたが明久に遮られる

「さっきから難しそうな睨むみたいな顔して」

"ここ、シワよってたよ"と自分の眉間を指す

「それは…………」
「それは?」

明久が他の奴と仲良くしてたからヤキモチを妬いたとは恥ずかしくて言えない

「…………ねえ、早く言わないと帰るよ?」

雄二は半ばヤケになって叫んだ

「あぁ!!わぁーったよ!!言うさ!明久が他の奴と話してたのが気にくわなかったんだよ」

「他の奴って、皆男だよ?」

「男でも油断できっかよ。」

「ふーん…………女の子は?」

「油断は出来ねぇ」

「アハハッ!!じゃぁ僕は誰とも話せないね」

そう言いながら明久は雄二の腕にスルリと腕を絡めた

「明久…………」

「ん?なに?」

「そんなに煽るような事やってると………」

言いながら明久を床に押し倒す

「襲うぞ」

その瞳は雄二の欲情を表していて

「うん…………襲って」
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