頂き物

□奏様から
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「銀時」
「んぁ?」
「鬼ごっこするぞ」




鬼ごっこ。
それは悪魔のゲーム。
王国の中に住んでいる「佐藤」(501万3223人)は、王国の兵士、囚人、生物兵器扮する100万人の鬼から追いかけられる。
鬼ごっこの期間は、12月18日から24日までの一週間。
実施される時間は、このうち午後11時から12時までの1時間。
開始はサイレン、終了はベルで全国のスピーカーから女性の声で終了、開始の合図が出される。
それ以外の時間は何をしていてもかまわない。
鬼ごっこで王国側の鬼に捕まった「佐藤」は極秘処刑場に連行され、処刑されることに……

「そっちじゃねェよ。つーか世界観まるっきり無視かよ。純朴な子供達が笑顔で楽しくするほうの鬼ごっこに決まってんだろ」
「え、あ、そっち?佐藤いねーじゃんってツッコみ用意してたのに」
「ちなみに上の文章はウィキペディアより引用らしいぜ。管理人ウィキ好きだからな」

ということで、鬼ごっこするそうだ。
俺、寝たいんだけど。





「じゃーんけーんぽんっ!」

かったるーく出したモンは、なぜかいつも負ける。
しかも一発で。
直感信じてグー出さなかった5秒前の俺を怨もう。
そしたら1人勝ちだったってのに。
直感ってのは信じていいのかダメなのか、一瞬で判断しなきゃなんねぇんだよな。
その判断も直感でするわけなんだけど。
あれ?じゃその判断も含めて直感なのか?
やべぇ、今俺すっげェ難しいこと考えてる気がする!
直感についての論文みたいの書けそうな気がする!
てか俺実はそーゆーの長けてんじゃね?
実は?みたいな?

「銀時?いつまでそうしてるんですか?もうみんなとっくに隠れてますよ」
「え」

考えすぎてかくれんぼしてんの忘れてた。
木の幹に顔押し付けてたせいで、額になんか変な模様ついた。
先生がそれを見て笑ってる。
あ、笑ってんのはいつもか。

「じゃ、銀時、私も隠れますから、あと60秒そうしててください」
「へいへい……って、はぁ!?」





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