短き夢幻

□大切な貴女に贈るメッセージ
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思えば出会いは激辛だった。
超甘党な銀さんじゃなくても激辛だった。

突然総一郎君に呼ばれてファミレス行けば、『大親友の〜』とか言って紹介され、パスしようと思ったらチョコレートパフェ3つにまんまと誘惑されて、おまけに自分で自分を殴ってやろうかと思う位口が出任せ言ってるし…
辛党のアイツは俺のパフェにタバスコ一本のぶっかけて…
食わねぇと何かやべぇ気がしたから食ったよ!
マジで死にそうだったからねマジで!!

でもな、何か知らねぇけど引き寄せられそうだったんだよ。
弟君と似た須芳色の目に、小麦色の髪に、少し力を入れれば折れちまいそうな程細っけぇ手首に………


………なぁ、オメェは今幸せか?
やっぱ、まだあのマヨを想ってんのか?
…はっ、たく一途な女だねぇ。
そんなんじゃぁあっち逝っても、嫁の貰い手ねぇぜ?
まだあいつは斬っても撃っても死なねぇくれぇ元気だし、相変わらずおたくの弟とドンパチやりながら江戸の平和守ってんぜ?
だからさ、安心して見守っといてくれや。
俺も無力なりに、お前の大切なもん守ってやっからよぉ。
……まぁ、俺の大切なもん守るついでだがな。
万事屋は、何だって出来んだ。



ド―――ン!
「総悟おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

歌舞伎町に響く怒鳴り声。

「たく元気だねぇ」

にっと笑いながら銀時は今日も『守る』為に生きる。


*
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