二次創作

□序章 卒業
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「おい、理樹。何やってんだ?」
そんな日の夜の事だ
僕たちは前夜祭として僕と真人の部屋に集まり騒いでいた
僕がベランダに出て涼んでいるところに真人も出てきた
「ん?真人……どうしたの?」
「おお……なんかよーもう無茶苦茶なんだよ。中はよ」
真人げんなりとした様子で僕の隣にやって来た
そう、さっきは涼みに来たと言ったが、実際は逃げて来た……といったところだ。
僕はカーテンの隙間から部屋の中を覗き込んだ。

「アハハ〜りんちゃ〜んわたしの膝の上、来ちゃいなよ」
「いやいや鈴君、こっちに来なさい。お姉さんが遊んであげよう」
「あーうっさい!お前ら酒臭いぞ」
「いやっはは〜、みんな飲んでる?飲んでる〜」
「もう〜可愛いな〜葉留加は〜ヒック。お姉ちゃんうれしいわ〜」
「ヒック、真人〜何処にいる。お前のヒック、筋肉と俺の剣術、どちらが強いか勝負だ〜……ヒック」
「…………直枝×井ノ原」
「おーほっほっほ、おーほっほっほ」
「フフ、フフフ、諭吉がいちま〜い、諭吉がにま〜い」


「……はは」
最初のほうこそ思い出話に花を咲かせていたが、いつからだろうか
誰かが持ってきたお酒(多分来ケ谷さん)のおかげで、あのような惨状になってしまった。
「改めて思うんだが、なんかオレがどんな馬鹿やっても霞んでいきそうな気がするんだよ」
「いやいや、真人も全然負けてないよ」
「ふっ、ありがとよ」
別に褒めてないのだが……まあいいだろう。
「ん?」
よく見ると真人の肩から誰かの頭が出ていた。
「クド?」
そこには真人に背負われ寝息をたてているクドがいた。
「ん?おお、なんか酒が入ったとたん寝ちまったからな。中に置いとくのも不安だし連れてきたんだよ」
真人は困った顔をして部屋の方へ目を向けた。僕は苦笑しながら「そうだね」と相槌をうった。
あの事故から変わったことがある。恭介の離脱、笹瀬川さんと朱鷲戸さんの蟹江、そしてもう一つは真人とクドが付き合い始めたことだ。このことは学校中でニュースになったが、僕たちから見るとそれは当たり前のように感じた。ただ一つ疑問なのは、一部のクラスメートが「直江じゃないのか?」という話しが流れていたらしい。なぜそこで僕の名前が出ていたのか。未だに謎である。
「どうした?リキ」
その声で僕は現実に戻る。
「いや、何かいろいろあったなってね」
「確かにな、バス事故やらなにやらな」
「うん、笹瀬川さんの猫の件や学校の地下とか」
「ああ、学校の方は大変だったな」
「そうだね、あと猫……」
そう言いかけたが真人の顔が青ざめてきたので言うのをやめた。

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