四天宝寺

□7/20
2ページ/2ページ

<7/20-当日->






只今、11時45分



あと15分で俺の誕生日





ケータイはずっと前から鳴りっぱなしだけどたぶん謙也さんからなので無視


無視するのも俺がこんな機嫌悪いのも全部謙也さんのせい
恋人の誕生日忘れてたって…最悪やないっすか?

だから今後はこれから考えるとして…今は無視!





『謙也さんのバカ』





時計を見るとあと1分で俺の誕生日


気分転換しようと窓を開けた







「お!やっと見たか光!!」

『け…謙也さん?』


「お!今ちょうど0時や!

HAPPY BIRTHDAY光!!!」





いつもの謙也さん

見間違えるはずはない





『今行きますからちょっと待っとって下さい!!!』









******









玄関を開けると謙也さんがいた





「そんな急がんでもええのに…」


『ちょ!いきなりすぎるんやけど…
ってか何時からいたんすか!?』


「え…何時からやろ?」





首を傾げる謙也さん

それと同時に俺のケータイが鳴る





「メール?」


『おん。白石部長や小春先輩から』




やはりメールの内容は全部"誕生日おめでとう"だった

全て見終わるとたくさんの着信履歴に気付いた
時間は8時頃からさっきまでのものもある





『もしかして4時間くらいここにいたんっすか?』


「たぶん…
あ、光これ」




そう言って渡されたのは綺麗な星型のネックレス
少し女性物の感じがするがとにかくとても綺麗だった





「昨日はホントすまん…」


『そんなことええっすわ。それより…これ貰ってええんですか』


「あ…ああ」





俺はそのまま受け取り自分の首につけた

ずっと握りしめていたのか謙也さんの温度が移っている
その温度が心地よく、首につけたネックレスを強く強く握りしめた





『謙也さんありがとう』



「光ごめん誕生日おめでとう
これからも愛してるで」





強く抱きしめられ触れるだけのキスをする



俺は自分の目に涙が伝うのを感じた












HAPPY BIRTHDAY 光!



.
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ