四天宝寺
□4/14
1ページ/2ページ
『今日は何の日やと思う?』
めずらしく朝から来ていた千歳に感動し、もしかしてと思って言ってみた言葉
知らんなんて答えたあかつきにはトリカブト食わせたr「いや、知らんばい」
抹殺(毒殺)決定★
<4月14日>
ドカッ
「いっ…」
現在時刻8:02、場所は3年1組の教室
残念ながらトリカブトを持っていなかったので変更し撲殺にすることにした
後頭部をグーでおもいっきり殴ってやったら、頭を抑えながら顔を歪めた千歳
はっざまあみろ
「いたたた…白石なしてこげんこつすると!?」
『うっさいわ!毒殺じゃないだけええと思えや!!』
「ええ!!?」
いくら忘れっぽい千歳でも流石恋人の誕生日は覚えてると思ってたのに…
…あー…アカン…涙出そう…
なんか家帰りたくなってきた
『もうええわ!禿げてまえ!このモジャンボ!!!』
「ちょっ白石!!」
『もう今日一日俺と顔合わせんなや!』
むしろもう一生会いたくない…
千歳の呼び止める声も聞かず俺は自分の教室に行った
*********
「白石おはよーさん!」
『はよ…』
教室には案の定謙也がいた
いつもどうり財前と来たんだろう…幸せたっぷりの笑顔に今は殺意が湧く
「なんやえらいテンション低いな」
『まあいろいろあってな』
「まっそれはそうと、白石ハッピーバースデーや」
「はい」と小さな小包を二つ渡される
「小さいのが財前からのでちょい大きめのが俺からのや!」
…流石親友&可愛い後輩や…覚えてくれとったんか
どっかのモジャ野郎と大違いやな
『おおき「蔵ぁぁああああ!」…ちちち千歳!?』
ずかずかと教室に入ってくる千歳
…まさか展開や
こんな展開予想してなかったで…ってか俺の台詞に被らせんなや!
「ちょっと着いてきてほしか!」
『うわっちょ!』
そのまま腕を掴まれてズルズルと連れていかれた
ちなみに謙也は見てるだけで助けてくれない
あんのへたれスピードスター…
…誘拐、ダメ、絶対!!!
********
『千歳!そろそろ離してや!』
「それは駄目ばい。蔵、逃げっちゃろ」
うわー
すがすがしいほどのいい笑顔…殴りたい
『っ…ホンマ千歳なんて嫌いや!最悪!変態!』
「…それ…本気で言ってると?」
『めっちゃ本気や!!…っ!?』
急にドンッと壁に押し付けられた
ここはすでに校舎裏で人もいなく助けを呼べない
『な…なにするんや…?』
「なにって…お仕置き」
『はあ!!?ちょ、どこ触って』
「蔵はおとなしくしてれば痛くなかよ」
『…っ』
千歳の目は本気で何を言っても聞いてくれない
ましては千歳の方が力が強いため抵抗も全然できない…
もう嫌や
こんな千歳…
『っ…う』
情けないことに俺は号泣していた
流石の千歳もそれには手を止め俺の涙を拭いてくれる
『ちと…っせの…ばかっ』
「…悪か…やりすぎたばい」
そう言って俺の頭を撫でる千歳
ホントやりすぎどころやないで
あと少しで犯罪や!
…でも誘拐はもう犯罪か
「俺…今日が蔵の誕生日って知ってたばい。
でもプレゼントが用意出来なくてつい嘘ついてしまったと…スマンたい」
『千歳…
プレゼントなんてええねん……千歳がいてくれればそれで』
なんだかまた泣きそうで千歳のことを見れなかったが気付いたときには抱きしめられ、俺も千歳の背中に腕を回した
「ごめん蔵…ほなこつごめん」
『なに言ってんねん…謝るより先に言うことあるやろ?』
「…蔵
誕生日おめでとう」
HAPPY BIRTHDAY
白石蔵ノ介
→あとがき