!NOVEL!
□虹
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「虹って、ホントに七色なのかなー」
スカルの何気ない一言に、一斉に皆の目が集まる。
「うわっ………何だよ」
「おまえ、アホか?」
「何ですかアホって!!」
コロネロに小突かれて不満げなスカルを他所に、ルーチェがお菓子と飲み物を運んで来る。
「別に、僕はどうでもいいけど」
マーモンがクッキーを頬張りながら答える。
スカルはむー、と唸って空を見上げた。
…………空には美しい虹が架かっている。
はっきりと見える鮮やかな色を、スカルが指を折って数え出した。
「6……7……あれ…………」
「どうかした?」
「8コ色がある………」
「そもそも、7つ色があるから虹だなんて誰も言ってないでしょ。数えてても金になるわけじゃなし」
マーモンが面倒臭そうに空を見上げる。
「………七色、ねぇ」
バルコニーでボーッと空を見上げていたヴェルデが呟く。
「あれ………そういえばリボーン先輩は」
「さっき出て行ったよ」
マーモンが口をもぐもぐさせながら教える。
「どうせ牛とデートだろ」
「………………、」
肩を落とすスカルを横目で見ながら、コロネロが鼻先で笑う。
(何でだろーな…………)