月は歪んだ

□27:月は歪んだ
1ページ/1ページ



『…ねぇ。デートってどこからどこまでデートなの?』

「どこからどこまでって言われても…」

『遊園地とか水族館とか行って、手繋いでラブラブしてるのがデートじゃないの?!』

「そ、それは…人それぞれじゃないかな?」


凄まじい勢いで質問する私に、若干挙動している友人。


「普通にショッピングとかでもデートって言うんじゃない?」


それを聞いてすべてが一本に繋がった気がした。

(嗚呼、もしかして)


『…誤解されてる?』

「誤解?…じゃあ美憂は付き合ってるわけじゃないんだ?」

『もちろん。』

「でもまぁ…思い当たることはあるんだ。」

『うーん…まぁ、あるような、ないような…』

「…ふぅ。大方、男と一緒に歩いてるのを目撃されたってとこ?」

『うん。そんな感じ。よくわかったね。』

「話の流れ的にね。それに最初から誤解だって思ってたもん。」

『え?なんで?』

「美憂が何の相談もなしに私に隠したままだなんてあり得ないもの。」

ニッカリ笑って断言した。

『っんもう大好き!!』


ギュッと抱きつこうとしたら避けられた。


「それは私じゃなくて、噂の彼にしてもらったら?
結局私、噂の原因については聞いてないんだけど。」

『いや、噂の原因って言っても…本当にただ、買い物してご飯食べてただけなんだって!』


「じゃあ…相手がイケメンだったから尚更こんな噂になっちゃったのかな。」

『そうだねぇ…』


確かに沖田さんイケメンだしなぁ…

嗚呼、イケメンって怖い。




















(で?噂の彼の名前は?)
(えっと、沖田…さん)
(沖田、何さん?)
(そっそれは…(言ったらバレるから…))




言っちゃダメだよね?


to be continue...
次の章へ
前の章へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ