世界は中途半端にできている

□平和だなあ
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世界は白と黒の2つで成り立っていて、灰なんて中途半端な色は存在しない。



賭け事だって白と黒ではっきり分かれていて中途半端な灰なんてない。



もし、中途半端な灰があったとしてもそれは許されない。







いつものようにジェリーさんに料理を頼み、

いつものように左から3番目のテーブルについて、

いつものように静かに少し遅めの朝食をとる。



何も変わりのない日常。


「師匠がここ出て行ったの、少しだけわかる気がする」


誰にも聞こえないように言って、1人で笑ってみる。


あぁ、今日も平和だなあ


「何ぼーっとしてんさアレン」

「あ、ラビおはようございます」

「おう」


一緒に食べていい?と言わんばかりに僕を見つめてくるので、
少しお尻を動かして座れるスペースをつくった。


「サンキュ」

「いえいえ」

「今日はオムライス?」

「はい」

「朝からよく食べるさ」

「朝食が一番大事らしいですから」

「ふーん」


うん、やっぱり平和だ


口いっぱいにオムライスを頬張っていると、
奧の方から怒鳴り声が聞こえた。


どうやら化学班とファインダーでもめているようだ。


「ラビ、僕ちょっと止めてきます!」

「おう。俺もいくさ!」












平和から一変

けんかとめたら炒飯おかわりしようかな

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