昏い銀花に染められて…

□the past 5.
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「あ、帰ってきた」

 金髪をお団子に結い、さらにツインテールにおろした、白いドレスを着た少女がある人物が帰ってくるのを待っていた。

 その前方から、黒髪を右側に一つに結った、少し大人びた少女が歩いてこちらにやって来る。

「あら、セレニティ」

 黒髪の少女=カグヤはセレニティが四戦士を従えて、城外まで出てきて自分を待っていることに驚いた。

「お帰りなさい」
「ただいま」

 セレニティは、花のような笑顔をカグヤに見せて言葉を掛けた。

 カグヤは久しぶりのその笑顔を見て安心した。

「お元気そうで何よりです」

 四戦士を代表し、赤い大きなリボンが特徴ある、長い金髪を風になびかせて、ヴィーナスがカグヤに言う。

「えぇ」

 四戦士にも視線を配らせ頷き、カグヤたちはムーン・キャッスルの方に向かった。
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