仔猫の物語

□豊臣さん家の清にゃさ!!【はじめて?の病院−そのさん−】
2ページ/6ページ

 
おねね様に抱かれ着いたのは変にゃ臭いがする部屋の前。

このビョウインに入った時もこの変にゃ臭いがしてたが、この部屋からはもっとキツイ臭いがする。

おねね様が扉をコンコンと叩くと「どうぞ」と中で低い声が返事をした。


扉を開けるとその部屋は変にゃ臭いが充満してた。

鼻がおかしくにゃりそうだ。

真っ白な部屋の中には大きな棚や、大小様々な色の瓶や分厚い本。そして大きい変にゃ机?なのかにゃ?

そしてその机のそばに白衣をきたニンゲンがいた。


これが、かんべぇ?
 
白と黒の髪、鋭い目に、目の下に黒いぶち、確か隈?を作ってる。
肌はスッゴク白くて、みつにゃりに貸してもらった絵本に出てくるお化けみたいだ。

こ、こいつが、かんべぇ?

確かに、ちょっと怖いにゃ……。

おねね様の腕の中で俺は警戒しにゃがらかんべぇを見た。
かんべぇも俺を睨み付けているようだ。

ま、負けにゃいぞ!!

負けじと睨みかえすが、かんべぇはすぐに目をそらした。

 

「黒田先生、こんにちは。」

「今日はどうされた?」

「清正のキズの具合と注射を…。」

ちっちゅうしゃ!?

ちゅうしゃって、確かみつにゃりが言ってた針を体に刺すやつか!!

「…解りました。ではその子を診察台へ」

俺はあの大きな机、シンサツダイ?ってのに乗せられた。

い、今からにゃにするんだろ?
まさか、ち、ちゅうしゃか!?

そう考えついるうちにかんべぇが腹の包帯に触ってきた。

さわるにゃ!!

『フシャー!!』

「っつ。」

俺は咄嗟に、触ろうとしたかんべぇの手の甲を引っ掻いた。

「清正!!駄目じゃないかこんなことして!!」

それを見て、おねね様は俺を叱った。

かんべぇの手にはウッスラと血が滲んでいた。

 
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ