記念小説

□永遠の贈り物
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「…馬鹿野郎。」

それが耐えられなくなって、手を掴み強引に家に連れて帰りアイツを抱き締めた。

アイツが欲しい言葉を言った
アイツがしてほしい事をやった
抱き締めて
キスして
触れ合って
言葉を交わして
ドロドロに甘やかして

「離さないで」
「側にいて」
無理矢理に本心を吐き出させた。

「まだまだ、足りねぇな。」

背伸びして
我慢して
割り切って
傷付いて
不器用にも程がある。

「…餓鬼。」

餓鬼は餓鬼らしく、俺に頼って、甘えてりゃ良いんだよ。

【永遠の贈り物】


鞄に詰め込んだ小さな箱。


永遠を誓う銀の証

永遠を繋ぎ止める銀の鎖


逃がさねぇし、離さねぇ、一生死ぬまで、俺に甘えろド阿呆が。


おしまい
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