蝶の軌跡を彩る鱗粉
□教育的指導2
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一方その頃・・・
「テックさんにまであんな、はぁ…1週間のキス禁止では足りなかったようですね」
「いや、充分だ!充分過ぎる!!」
「では、テックさんに持ち掛けていた『妹と弟』のお話について、詳しくお話して頂けませんか?」
「あ…いや、あれは…」
「………プラス1週間、ですかね」
「な、何の話だ?」
「禁止令追加期間の話です」
「お前は鬼かっ!!?」
「じゃあ話して下さい。そうしたら、ちゃんと聞いてから考えますから」
「それは…まぁ、単純な話でな」
「では、簡潔にお願いします」
「お前がノワール達にばかり構って俺の相手をしてくれないうえに、抱きしめたりキスしたりを禁止するだろう?」
「それがどうして、ああいう話に繋がるんですか?」
「3人の誰かが下の兄弟が欲しいと言ったら、抵抗も薄まるんじゃないかと」
「抵抗、…って何のですか?」
「………詳しく話せと?」
「ちゃんと話して下さい」
「お前が簡潔に話せと言ったのに」
「簡潔過ぎて解りません」
「怒らないか?」
「お話次第です」
「…じゃあ、とりあえず簡潔に言うと、お前をベッドに組み敷いた時の反応が」
「っ!?もういいです!!!」
「なんだ急に」
「『なんだ』じゃありません!そんなことを考えていたなんてっ…!」
「ただでさえご無沙汰だというのに、おあずけまで喰らわされたうえに禁止令まで出されたんだ。…禁止令が解かれたら、反動で何をし出すかわからんぞ?」
「っ…!!じゃあ、どうしろというんですか?子供達の前でアースさんの好きにさせていたら、悪影響じゃないですか」
「悪影響って、お前。…まぁ、とにかく子供達の前では自重する。その分、二人きりの時は好きにさせてくれ」
「…分かりました」
「やっぱり無理か…って、は??」
「ただ、今回の事についてはキス禁止期間3日間追加しますけど」
「え…あ、あぁ?」
「では、私は夕飯の準備があるので」
「いや、その前に『分かりました』って事は、…いいのか??」
「しっ…失礼します!!」
(本当にいいのか!?フェイ!!)
(お、大声で言わないで下さいっ!禁止期間更に追加しますよ!?)
(それは嫌だが、ここはきちんと確認しておく事だろう!?)
(だからって…!!そういうお話は時とか場所を気にして下さい!!)
(……なんの話してたんだろ?)