仕立屋工房隠し部屋

□※アースが美味しく頂きました。
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容赦無く照り付ける太陽

時折吹く風も緩やかで生温い


そんな猛暑日が続く。



「毎日暑いなぁ」

「…なら、離して下さい」

「嫌だ。断る」

「ちょっ…!アースさん、苦しいです!」

二人きりの部屋。ベッドの上。腕の中の恋人。もちろん離す気のない俺


仕事を片付け、一休みしようとした所で、フェイがアイスコーヒーを持って俺の部屋に来たのは、ついさっきの出来事
そして、早々に立ち去ろうとするフェイを抱きしめて、今に至る


「ほら、暴れるな。…脱がすぞ?」

「!!!」

耳元で低く囁けばピタリと止まる抵抗

左腕で華奢な身体を抱き締めて、右手はきゅっと閉ざされた唇に触れて

「フェイ」

「んっ…あ、あっ……ゃ、ふっ…?」

ゆっくりとなぞれば、甘く零れる声

細い首筋に舌を這わすと、艶が混じった短い声を上げる為に開かれた唇

指を滑り込ませて、舌に絡める


「…熱いな」

「ぁ…ふぅ…あーしゅしゃ…、ひゃめ」

右腕を掴むフェイの両腕は震え、指に阻まれ言葉に成りきらない言の葉達

「何を言ってるか分からないな」

そうしてる俺が、言うセリフじゃないか
なんて思いながらも、左手は欲望に忠実で、白い太ももの柔らかな感触を確かめるように掌を肌に滑らせる


「ひゃめ…っ!あー…しゃ!ひゃ、ふ」

それでも、噛んで抵抗するなり出来るだろうに、「やめて」と俺の名前だろか、ソレをなんとか言葉を紡ごうとするから

「作ったばかりの服を汚すのは勿体ないと思わないか?」

「ふぇ…??あ…んっ、ふ、はぁ…は」

つい悪戯をしたくなるんだ

問いかけながらも、両腕の動きは止めない


舌ったらずなで甘く濡れた声はもっと聞いていたいが、この質問にはどうしても答えてもらわなければならない


「あーふひゃ…?」

「勿体ないよな?」

「はぁ…ふっ、…そぅ…れしゅね」

俺が言葉に込めた意味を解っていないフェイは、素直に肯定して返した


「そうか、じゃあ…」

その答えに、口角が上がる
沸き上がる笑い声も抑えてしまえば、後ろに居る俺の表情はフェイには分からないだろう

左手を胸元へ移動させる
上着を留めているリボンを解いて、目の前にあるワンピースを支えている細いリボンの端を口で引いた

「はっ、ふぅ…?ひゃ…ぃ…?あー…しゃ、はやひて…っふやひゃい」

するりと解けたリボン
支えを失ったワンピースは重力に従い、フェイの白い肌を露出させていく

突然の事で慌てたフェイは、腕を交差させるようにして胸を隠した
今さら隠すような仲でもないと思うが

「ひゃめ…っ!!あーしゅしゃん!!?」

「何を言ってるか分からない、って言ってるだろう?」

なぞるように肌に触れれば、面白いくらいに反応を返してくる


肩から背中に赤い跡を残しながら、胸元を隠す腕から緩く力が抜けたのを狙い

「あっ、ふぁ…!んっんんー…っ!!」


包み込むように胸に触れる
掌に収まる控え目な膨らみだが、柔らかく滑らかで肌触りはいい

ただ少し、触り甲斐が無いな

「ひゃぅ!…んくっ、んんー!!」

「いっ!!?つぅ〜…っお前なぁ」

もう少し膨らみがあった方が…なんて考えていたら、指を噛まれた
抵抗中に噛まなかったから、油断していた

「はぁ…はっ…い、今っ…失礼な事、考えませんでしたか!!?」


相変わらず察しのいい奴だな
それに本人が気にしてるからこそ、更に敏感に反応するんだろう

「だからって、噛むことはないんじゃないか?」

「…ちゃんと加減してあげたんだから、いいじゃないですか」

俺を睨みつつ、前屈みになってずいぶんと可愛げのない台詞を言ってくれる
だが、朱に染まる肌、その中で一際鮮やかに染まる目元と、乱れた呼吸を繰り返す口元

潤む瞳から頬を伝う透明な滴、唇を濡らす唾液からは抵抗の意志は見えない

「…そんな顔で睨んでも、怖くないぞ?」

むしろ、誘われているようだ

「あっ…!待って、あ、ひゃぁ!!」

「待たない。…それにしても、」

「ふぇ!?ダメッ!待っ…!!や、ぁ…」

随分と敏感になったものだ
胸、背、首筋、を弱く刺激すると、華奢な身体を震わせながら声を上げる
腹から下へと手を移動させれば、途端に足を閉じて抵抗を始める。だが、


「それで抵抗したつもりか?」

「や、あ…ああっ!!」

指は簡単に足の間に入り込んだ
フェイは膝を震わし、駄々をこねる子供のように首を降りながら、腕に爪を立てる

ガクガクと揺れる身体を抱き締め、どこか虚ろな瞳をこちらに向ける
唇を重ねると、突然の事にフェイが腕から意識を逸らす。その隙を狙い

「ん…んんっ…!?んんんーッ……!!」

追い詰める。高みまで

苦し気に何かを求めさ迷う腕を掴み、力が抜けてもたれ掛かる身体を支える

「はっ…はぁ、はぁ〜…っ」

「…大丈夫か?フェイ」

フェイは目を伏せ、荒い呼吸を整えている

声を掛けると、恥ずかしそうに胸を隠して小さく頷いて返してくれる


 
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