UnderTale
□仁義なき食物談義
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「食べ物で名物といえば、Grillby'sの『ポテト』だね」
「寒いところで食べる『ナイスクリーム』が一番！！」
「それならうちの『シナモンキー』だね。ウサギ形のパンは女子に大人気さ」
「METAホテルの『グラマーバーガー』は意外と美味いぜ！俺は食べないけど！！」
「おいおい、オイラの作った『ホットドッグ』だって最高だぜ？
肉はないから、ウォーターソーセージで作ってるけどな」
「『スパイダードーナツ』と『スパイダーサイダー』が一番に決まってるじゃないのよ〜
まぁ、お値段も地下で一番高いけどねぇ、アフフフフ」
わいわい、がやがや、やんややんや
ここはNew Home(ニューホーム)。謁見の間の、ひとつ前にある「最後の回廊」と呼ばれる部屋
その部屋は、普段、大きな窓から光の降り注ぐ、静かな教会のような部屋なのだが
何故か今日、回廊のど真ん中に、大きな丸テーブルと椅子が設置され、どこぞの国の伝説の「円○の間」のようなセッティングがされていた
トリエル、アリアル、アズゴアを筆頭に
Grillby's常連のレッドバード
ナイスクリーム販売員のナイスクリームガイ
スノーフルアイテム屋のショップキーパー
METAトンホテルのアイテム販売員バガパン
サンズ
蜘蛛のリーダーのマフェット
計9名が座していた
トリエル達3人を除く、6人の間では「どの食べ物が地下で一番美味しいか」について、熱く物議が繰り広げられている(3人は証人として召喚)
ちなみに、事の発端は
メタトンが「地下で一番美味しいものは何か」というお題のトークショー番組だ
Grillby'sの常連客達による会話から広がっていき、それが(能天気な)アズゴアの耳に入り「じゃあ会議で決めればいいんじゃない？」という安易な発案から『第一回：美味名物議会〜地下で一番美味いものはどれだ〜』が立ち上げられた
ちなみに、人選は有志による募集で決まった結果だ
こういうことには、一番にパピルスが参加しそうだが、そこはしっかりとアンダインによって止められた(「ニェエ！？何故ダメなのだアンダイン！！」「い、い、か、ら、お、と、な、し、く、し、と、け！！」)
そして始まった物議なのだが、結果はご覧の通り
「だーかーらー！Grillby'sの飯が一番なの！！」
「ナイスな気分になれるナイスクリーム！」
「いいや、うちのシナモンキーだね！」
「グラマーバーガーが一番だ！！(ってメタトンに宣伝してこいって･･･;)」
「オイラのホットドッグが一番d「チェェエエエストォオオオオォ！！(注：トリエルです)」」
「アフフフ〜
ウチの蜘蛛達が端正込めて作ったんだから、一番美味しいのなんて当たり前よ〜？」
議論に、全く終わりが見えない平行線状態である
「おー、イテテテ
まったく、アリアルの前だとおばさん(トリエル)も容赦がないなー」←残りHP0.9
「おや、随分と復活が早いね、サンズ」
「オイラは不死身の男ですからね、何度でも復活(リボーン)しますよ
骨(ボーン)なだけに」
「サンズィー、今日も冴えてるねぇー！
まぁでも？一番美味しいのはGrillby'sの飯だって言うのは譲らないけどねー？」
白熱する口論、終わりの見えない議会
口で解決するはずだった議題だが、いつの間にか、マフェットの蜘蛛の糸にバガパンが捕らわれていたり、ナイスクリームガイとショップキーパーが、腕相撲で美味しさを競いだしたり
安易にも、会議で決めようと口にしたアズゴアは「これどうしよう」と言わんばかりに遠い目をしている
「んもぅ、いっそのことアリアルに決めてもらった方が早いんじゃないかしらぁ〜」
痺れを切らしたマフェットが、思わずといった風に言い放った。やけに部屋に響いた台詞に、さっきまでのバカ騒ぎが嘘のようにピタリと止む
そして、全員の視線が、トリエルとアズゴアの間に座っているアリアルへと注がれた
四方八方から突き刺さる視線に、アリアルは居心地が悪そうだ
「Hmm、そりゃいい考えだな」
「そうだね、アリアルの意見なら仕方がないけど納得するよ」
「オチビちゃんならナイスクリームを選んでくれるって信じてるよ」
「で、実際どれが美味いと思うんだ？」
「え、えぇっと･･･」
６人全員椅子に座り込み、どうなんだ、という目でアリアルを見つめる
トリエル、アズゴアの二人に至っては「それはいい考えだ」と言わんばかりにウンウンと頷いている。意見を仰ぐのは、難しそうだ
「私は･･･」
「ママの･･･バタースコッチシナモンパイが、一番･･･美味しいと思う」
結局、有志で募った、どの店の商品でもなく
地下で一番美味しいものは、トリエルの作る『バタースコッチシナモンパイ』であるということが、アリアルの一言で決まった
仁義なき食物談義
(Heh、お袋の味が一番ってやつだな)(ニェエ･･･オレサマも参加したかったのだ･･･)