光纏いし闇

□第一話
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ここは、かの『独眼竜』とも呼ばれる伊達政宗公が治める地、奥州



更に言うと、その奥州の主な拠点となっている、伊達政宗公の住まいし青葉城


その城下町より少し離れた、小さな街道



ここに今、1人の青年がいた





青年「………。



………腹、減った………





………正確には、倒れていた

呟いた言葉から、行き倒れたのだと分かる



実は、この青年は3日前から何も食べていなかったのだ



ここは小さな街道故に、人通りも少ない

この青年はかれこれ、1時間もこの状態だった



青年「………腹減ったぁ………。

もう、無理………」



青年は空腹で意識が朦朧としている


今にも力尽きそうなその時、青年は何かを視界に捉えた


人、のようだ



青年「(誰、だ………?

まぁ、いっか………)」



霞む視界で、誰かなど判別出来ない


そう悟ると青年は、諦めて目を閉じた



?「………おい、若いの!大丈夫か!?」



男の声が聞こえる

呼ばれたが、今の青年に返事はおろか動く力さえ無い

この男には悪いと思ったが、青年は意識を手放した



?「………参ったな。



………見捨てる訳にもいかねぇ、連れて帰るか………」



最後に青年が見たものは、


左頬の刀傷





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