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□それでも好き。
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ぐったりする夏紀を抱っこし、風呂場に連れていった。

裕也も裸になり、一緒に風呂に入るようだ。


裕也の透けるような白い肌を見て夏紀は自分の分身が少し硬くなったのが解った。


裕也の綺麗な肌には不似合いなところが一つあった。服の上からでは全くわからないが、脱ぐと腰の辺りに長い古傷がある。


『昔、親に殺されかけた。』
風の噂で裕也の過去を知った。本当か嘘かは解らないが、
その傷は、裕也の欠点や汚い部分ではなく、むしろ裕也の美しさを醸し出すような艶かしさを含んでいた。


*


「夏紀、流すよ。」




いきなり秘部の中に手を入れられてビクッと体が反応した。


「綺麗にしなきゃね〜。」


裕也の長くて細い指が後孔の中を行ったり来たりする。

それから体の隅々を綺麗に洗われた。


裕也の触り方にはセックスを思い描かせるような卑猥さはなかった。



そこにあったのは、
恋人を優しく労る気持ちだけ。
真に純粋な気持ちだけなのだ。







髪をドライヤーで乾かしながら裕也はこんなことを言った。


「嫌いになったら
いつでも逃げていいから…」




「…うん。」










夏紀の言った言葉に嘘はない。


だが、一度好きになった人間をなかなか嫌いになれないものである。






裕也は過去の経験やトラウマから異常な性癖が形跡されたは間違いない。


たが、そんな人間を愛してしまったこの男もよほどの変態か…などと夏紀は思う。





 end.
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