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□10代目、
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「10代目……」

獄寺は、ひとつの棺桶の前で小さく呟いた。
あの日から、毎日ここに来ている。
そしていつも同じように、彼のことを呼ぶ。

彼が返事をしてくれるわけないのに。
 
 


もう、貴方の笑顔を見ることはできないんですか。
貴方の隣で、貴方と一緒に笑いあうこともできないんですか。
貴方が俺の前からいなくなってから、俺は泣いてばかりです。

10代目がいなかったら、毎日何も楽しくないんです。


ねえ、覚えていますか。
リング戦の時のこと。

またみんなで花火みようって、
雪合戦もしようって言ってくださったじゃないですか。

あれからずっと戦いばっかりで、まだ何もできてないんですよ。

雪合戦も、何もかも。


何でなんですか、10代目。
何で、なんでなんでなんで、




―――何で死んじまったんですか。


 
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