07/30の日記

13:02
シモンファミリーと炎ツナ
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「シモンファミリーにいらっしゃい。ツナ君」

パァンと弾けるクラッカーの音。
色鮮やかに飾られた部屋に垂れる、歓迎・沢田綱吉の文字。

「うん。今日一日、よろしくお願いします!」

多分、炎真の思い付きだったんだろう。
1日だけでいいから、シモンファミリーとして生活してみて欲しいと炎真に頼まれて。
特に拒否する理由もなく、綱吉は炎真の頼み通り、今日1日シモンファミリーとして生活することになったのだった。
と言っても、学校終わりでもう夕方な訳だが。

「このご飯は薫が作ったんだ」
「え!これ水野君が作ったの?す、すごい!」
「…まぁ」

炎真の隣に座った綱吉が、机に並べられている料理の数々を見て驚く。
どれもこれも美味しそうなこの料理達を、全部薫が作っただなんて。本当に人はみかけに寄らないものだ。
思わずじゅるりと唾液を啜りながら賞賛する綱吉の言葉に、水野が照れくさそうに頬を染める。

「薫の料理も結局凄いが、この刺身も僕の素晴らしい視力で選び抜いた逸品だ!」

水野の料理に舌鼓を打っていた綱吉の前に、今度は紅葉が自信満々で船盛りを差し出してくる。
確かに、見るからに新鮮で美味しそうな刺身。

「食べてみるがいい!」
「あ、はい。うん!美味しいです紅葉さん!」
「ふん、結局当然だ」

刺身を口にして、綱吉が瞳をキラキラと輝かせた。
脂が乗って身の締まった、本当においしい刺身。
綱吉の表情に、紅葉が眼鏡を直して腕を組み、満足げに頷く。

「よければ、私の氷で作ったドリンクも飲みなさい」
「わ、これも美味しそう!ありがとうございます鈴木さん!」
「構うことはない。これからも炎真のことをよろしく頼む」
「はい!」
「ちょっと、やめてよアーデルハイト」

まるでお母さんみたいだなぁなんて炎真とアーデルハイトのやりとりをほのぼのと見つめながら、鈴木から受け取ったドリンクを飲んでみる。
冷たくて美味しい。
思わず表情を緩めると、丁度アーデルハイトと目が合い、慈愛に満ちた微笑を向けられた。
初めて見たアーデルハイトの表情に、綱吉は思わず頬を赤く染める。何だか恥ずかしい。

「ツナヨシ君。私の大好きなアンコで作ったデザートも食べてみて」
「えっ!ありがとう、しとぴっちゃん」

シモンの皆と会話と食事を充分に満喫した後、最後に差し出されたのはしとぴっちゃんが作ったらしい、あんこ大盛りの謎の料理。
見た目ではこれが一体何なのか解らないけれど、一応デザートらしい。
正直ちょっと怖いが、さすがに死にはしないだろう。
断ることなど出来なかった綱吉が、スプーンでそれを一口すくって食べてみる。

「お、おいしい!」

びっくりした。
これが以外と、美味しかったのだ。未だにこれが一体何のかは解らないけれど。
綱吉の言葉に、シットピーは嬉しそうにぴょんと飛び跳ねて綱吉の頬へキスをする。

「…っ?」
「ありがと、嬉しい。今度獄寺君にも食べさせてあげよ!」

いきなりのキスに、綱吉が頬を押えて真っ赤な顔をした。
どうしていいか解らず慌てて炎真を見ると、何故か炎真の方がより驚いた表情をしていて、綱吉は思わず笑ってしまった。

「ああ〜お腹いっぱいになっちゃったよ〜」

その後も色々つまみながらシモンとの食事はまったりと楽しく続いて、少し食べ過ぎてしまった綱吉のお腹は、既にはちきれんばかりになっていた。
本当はこのまま床に寝転がってしまいたいけれど、さすがに初めての場所、しかもこんな大勢の前でなんて寝転がるわけにいかない。
でもせめて、少しでも楽な体勢を取ろうとした瞬間。

「綱吉君、苦しいんだろ?オイラを椅子にしていいぞぉ」
「えええっ?な、何言って」
「ランボさんもオイラに座ると気持ちいいって言ってるし、気にすることなんかないよ」
「いやっ、そういうことじゃなくてですね…わっ!」

一体何を言い出すのかと焦る綱吉を、らうじが軽々と持ち上げてしまう。
そしてそっと、膝の上に座らせる。
恥かしくて逃げたいけれど、やっぱり強く拒否出来ずに、綱吉がおそるおそるらうじの体によりかかってみる。
確かに、らうじの厚みのある体の弾力が何だか気持ちいい。
ソファーで寛いでいる気分だ。

「どうだ?」
「確かに、なんか気持ちいいっていうかすごい楽です」
「そいつはよかった」

元々どこかで寛ぎたかったこともあり、らうじの笑顔を見て更に綱吉の気が緩む。
こうして揺り篭みたいな体に身を預けていると、お腹いっぱいで何だか眠くなってきてしまう。
我慢出来ずに、綱吉がふああ、と幸せそうに欠伸をした。
その隣で、そんな綱吉を見つめながら面白くなさそうにブクブクとジュースを鳴らす一人。

「炎真。行儀の悪いことはやめなさい」

もちろん、炎真だった。
アーデルハイトがそんな炎真の頭を軽く叩くと炎真はようやくストローから口を離したが、表情はまだ膨れ面のままだ。

「僕がツナ君連れてきたのに…」
「炎真は何も用意していないの?」
「うっ」

痛いところを突かれて、炎真が言葉を詰まらせる。
綱吉がシモンに来るという約束を取り付けただけで嬉しくて浮かれてしまって、炎真はそんなことすっかり忘れていたのだ。
しかも、まさか皆がこんなに用意をしているだなんて思ってもいなかった。

「だったら、炎真もらうじのように何かしてあげたらいいんじゃない?自分自身で」
「僕自身で…」
「炎真にしか出来ないことが、きっと何かあるはずでしょう?」
「僕にしか」

アーデルハイトの言葉に、炎真がハッと表情を変える。キラキラと輝き出す瞳。
そうだ、自分にしか出来ないことがあるじゃないか!
やっとそれに気が付いた。こんな不貞腐れている場合じゃない。
アーデルハイトに礼を言ってから、すぐに炎真が綱吉の体を揺する。

「ツナ君!」
「ん、エンマ君?」

らうじに寄り掛かってうとうととしていた綱吉の意識が、炎真の声で呼び戻されてハッキリする。
目の前には、何故かいきいきと瞳を輝かせる炎真の姿。

「僕もツナ君にあげたいものがあるんだ。こっち来て!」
「えっ、ちょっ」

否応なしに炎真に腕を引かれ、連れて来られたのは何故か違う部屋。
しかもここは、布団の敷いてあるどうみても寝室。

「あの、エンマ君…」

過ぎる嫌な予感に、綱吉の笑みが引き攣る。

「僕気付いたんだ!僕にしかツナ君を気持ちよくしてあげられないってことに!それが僕からのプレゼント!」
(やっぱりそうだったーー!)

それが瞳をキラキラと輝かせて言うことなのか。それは果たしてプレゼントになっているのか。
しかし炎真に言葉を返す間も与えられず、綱吉はそのまま布団に押し倒されて早急なキスをされていた。
ちゅっちゅと啄ばむ様なキスをしながら、炎真の指が早速綱吉の服を脱がそうとする。綱吉は慌てて、炎真の指を掴んで制止した。

「ちょ、ダメだよエンマ君!こんなとこでっ!」
「大丈夫。皆わかってるから」
「え…っ?」

一体何を。何をわかっているというのか。
しかしそれを問いただす前にまた隙を突かれて炎真に上着を脱がされ、綱吉はそれどころではなくなってしまう。

「ちょっと待っ、エンマ…んんっ!」

一人走り出した炎真に、すぐにちゅうっと胸の突起を吸いあげられる。
それだけで、炎真を退けようとした綱吉の手は止まってしまった。快感が駆け巡って、意識が分散する。

「ツナ君、僕だけに集中して」
「や、だ…エンマく、それっ!」
「ツナ君好きだよね。ココいじられるの」

簡単に硬く尖ってしまう、己の唾液で濡れた綱吉の乳首を愛しげに見つめて、今度はチロチロと舌先で舐めた。
そしてまたちゅうっと強めに吸って、吸った先でも舌で愛でてみる。綱吉の乳首の硬い感覚が愛おしい。
もう片方の乳首も指でクニュクニュと揉んでコリコリとその感触を確かめてやれば、綱吉は甘い声しか出さなくなった。

「ツナ君可愛い。もうここも、カチカチ」
「やっ、エンマ君、だって…!」

赤子のようにちゅぱちゅぱと乳首を吸いながら、綱吉の股間に触れる。
そこにある小さな膨らみが愛おしくて嬉しくて、炎真はそれをそっと撫でて柔く揉んだ。
顔を真っ赤にした綱吉も、そんな炎真に対抗するかのように炎真の昂ぶりに触れてくる。
もう既に破裂せんばかりに膨らんでいる互いのそれが可笑しくて、2人は唇を重ねて吹きだした。

「ん、気持ちいい…そのまま触ってて、ツナ君」
「ふっ…オレ、もっ」

2人のキスは、いつの間にか深いものになっていた。舌を重ねながら下着を脱いで、2人は互いの昂ぶりを直接触り合う。
スリスリと軽く扱くだけで、2人の先端からとろとろと熱いものが零れた。キスの合間からは、快感の吐息が漏れる。
熱く濡れた先端をピタリと合わせて、2人はもう互いを扱くことに夢中になっていた。

「は…ッ、ツナ君、僕、も、我慢できない」
「わ…っ!」

痺れを切らしたように、急に炎真が綱吉から体を離した。
かと思えば再び押し倒されて体をひっくり返され、四つん這いの格好にさせられる。
そのまま尻を高く上げさせられて、あまりの恥ずかしい格好に綱吉が逃げようともがいた。
けれどそれは何の意味もなく、炎真に尻の肉をぐいと左右に押し広げられてしまう。びっくりして、思わず綱吉の窪みがひくついた。

「ヒクヒクしてる、ツナ君」
「やだ!恥ずかしいからそんな見な…ひっ!」

綱吉が大きく震え上て布団に顔を埋める。
炎真に、そこを舐められていた。
窪みのかたちをなぞるように動く、炎真の舌先。

「やだ!炎真君どこ舐めてっ」
「ツナ君のお尻だよ」
「ばっ…そんなとこっ!ふっ!」

そこを弄られたことはあっても舐められたことは初めてで、羞恥と混乱が混ざって訳がわからなくなる。
けれど、クニュクニュと舌先を強く押し入れるように舐められると、甘い声が我慢出来なかった。
膝がガクガクと震え出す。更に体が熱くなる。

「ん…舐められるのもいい?ツナ君、いつもよりいっぱいおもらししてる」
「そんなっ、言うな、あっう!」

窪みを広げるようにねじ込んだ舌先をクニクニと動かしながら、綱吉の濡れた先端を指で叩いてわざとピチャピチャとはしたない水音を立てる。
そうすると、余計に綱吉が先走りを漏らすのが楽しかった。
綱吉の腰が抜けて甘い声しか出なくなるまで、炎真が存分に綱吉を舌で解かしていく。

「…心遣い、受け取った」

やっと綱吉を溶かすことに満足した炎真が舌を抜き、独り言を呟いた。
そしてポケットから取り出したのは、透明な液体の入った小さなボトル。

「ひゃ…」

その液体をいきなり尻にかけられて、綱吉が跳ね上がった。
冷たくてドロドロとしたもの。ローションだ。
ローションをたっぷりと窪みにかけられ、ヌルヌルの手で尻を揉まこまれる。

「このまま、ツナ君の中入ってもいいよね?」
「やっ、こんなトコじゃ!」
「我慢出来ない」
「ひ、い…っ」

ローションをまとった炎真の指先が、綱吉の中にツプンと押し込まれた。
綱吉が必死に声を堪える。
炎真とこういうことをするのは初めてではない。けれど、こんな近くに人がいる場所では初めてだった。
あの刺激は強すぎて、いつも大きな声を出してしまう。それなのに、まだ完璧に声を我慢出来る自信がない。

「だめ、ちょっと待って!エンマくっ、あ、あう…っ!」
「イイ?」

ほらやっぱり。
中の感じる部分を指で軽くコリコリと擦られただけで、背中が反り返ってこんな大きな声が出てしまうのに。とろとろと、口元と昂ぶりの先から涎をこぼしてしまうのに。
そこを炎真の熱くて硬いもので思い切り突かれたりしたら、どうなってしまうんだろう。
きっとシモンの皆にバレてしまう。聞かれてしまう。
でもそれを恐れているはずなのに、心のどこかは確かにドキドキしている。期待に。

「ツナ君っ、僕、ツナ君とつながりたい…」
「はッ、エンマく…っ」

炎真も、もう興奮を抑え切れないように呼吸を乱して熱い眼差しで綱吉を見つめている。
我慢は本当に限界のようで、炎真は綱吉にキスをしてから布団に寝転がり、綱吉の体を掴んで自らの体の上へ跨らせた。騎乗位の体勢。
恥かしがる綱吉の腰を掴み、そのまま昂ぶりをスリスリと綱吉の入り口へ擦り付ける。
綱吉がふぁっと甘い声を出して、身震いした。炎真の熱に直接触れて、理性が溶かされていく。

「ツナ君。僕ね、ツナ君をいつもよりもっと気持ちよくしてあげられる方法思いついたんだ。媚薬よりも、すごいやつ」
「え…?」
「僕にしか出来ないこと。だから、ちゃんと握っててね?」

ちゅっとキスをして、綱吉の両手を強く握りしめる。
綱吉が炎真の言葉の真意を問う前に、体が急にふわっと浮く感覚。
未知のそれに、綱吉が焦燥したのも束の間。

「エン…ひ、ん…っ!」

今度は体がズッシリと重くなり、制止が効かずに一気に炎真に向かって沈んでいく。
炎真の昂ぶりに窪みを貫かれて肉を押し広げられ、いつもより、深く深くまで沈んでいってしまう。
ミチミチと肉を開かれズリズリと炎真に中を擦り上げられて、急速な刺激に綱吉が瞳を見開いて言葉を失った。
綱吉の温かな感触に、炎真は綱吉の手を強く握ったまま熱い息を漏らす。

「はッ、ね、ツナ君っ、これスゴイでしょ?僕の力で、いつもよりもっと、すごいでしょ…?」
「あッ…こんなっ、奥、らめっ、エンマくっ、あああああっ」

炎真の指にはめられたシモンリングが光っている。炎真の能力は重力操作。しかしまさかそれをこんな風に使うだなんて思ってもいなかった。
逃げたいのに、重力をかけられて逃げるどころか更にグチュグチュと炎真に沈んでしまう。信じられれない程、奥まで。
ゴリゴリと腸内を突き上げられる感覚が苦しいのに、それ以上にゾクゾクして、頭がパンクしてしまいそうだった。
緩んだ綱吉の口端から。唾液が垂れて落ちる。快感が過ぎて、思考がもう上手く出来なくなった。
落ちてきたそれをペロリと舐めながら、炎真は熱に浮かされた瞳で下からグリグリと腰を揺する。
炎真も、いつもより深い綱吉の中が気持ち良くて仕方なかった。

「だめっ!そんな、グリグリってしちゃっ、ら、めっ、エンマっ!う、ううあああっ」
「はっ、ツナ君っ…つな、よしっ」

また炎真のリングが光って、綱吉の体が浮き上がる。
ズルズルと炎真の昂ぶりが引き抜かれる感覚を感じている間もなく、再び重力をかけられて。
グチュンとローションを飛ばしながら、また熱を一気に最奥まで埋められた。
視界にチカチカと光が飛んで、綱吉は全身を支配する快楽に叫んだ。

「だめっ!きもち、よすぎてっ、これ、も、だめっエンマっ!」
「ツナく、かわいい…好きだよ、ツナくっ」
「あ、オレもす、うううんっ!ダメっ、エンマ、エンマぁっ!」

初体験のすごすぎる快感に、2人はその後も夢中になってのめり込んだ。
声を我慢することなどせずに叫びながら、激しい音を立てながら。

ここが何処であったのかも、すっかり忘れて。


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「結局!すごすぎるぞっ!」
「紅葉、鼻血出てる。あと薫には早すぎるから、もうこれ以上見ない方がいいと思うよぉ」
「うっ…」
「ワオ!2人ともエキサイティング!」
「確かに沢田綱吉は懐柔しておくべきだとは言ったけれど…炎真ってばあんなことに能力を使って!あとでしっかり叱らなければ!」

襖の隙間からすっかり快楽に乱れきった2人を覗くのは、勿論シモンファミリーの皆様。
それぞれがそれぞれの反応をしている中、一人苛立ちを隠せないアーデルハイトの肩をポンと軽く叩く手。

「まぁまぁ、2人とも幸せそうだからいいでないのアーデルちゃん♪」

今まで姿を見せなかったジュリーだった。

「ジュリー!お前今まで何処に!」
「ん?オレちんは先にプレゼント渡しといたんだよ、炎真に。心遣いをね」
「心遣い?なんの話だ?」

まぁまぁとアーデルハイトを宥めるジュリーのポケットの奥にあるもの。
極上濃厚ローション!と書かれたローションの瓶が一本。

「…でも、余計な心遣いだったかもしんない」
「だから何の話だ」

TPOって何それおいしいの状態で大声で叫んで乱れまくる2人を遠い目で見つめながら、ジュリーは自分の気の効き過ぎたプレゼントにとっても後悔しているのだった。


おわり!

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