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□穢れた愛情
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「ん、ん…っ」 

高校。教室。授業中。
黒板でチョークが滑る音と、教壇に上がる教師の教科書を読む声。
それに混じって、この場所には似つかわぬ音が聞こえる。
苦しげでいてどこか甘い色の混じった、この男子校で有り得ぬはずの、嬌声。

「あははっ!もうへばっちゃったー?」

教室の一番後ろの端。
一人だけ、椅子ではなく勝手に持ち込んだソファーに腰かけて。
教師の存在など無視して踏ん反り返っているのは、この空間を牛耳る一人の生徒、白蘭。

白蘭が裏社会の頭だと囁かれている恐ろしい男の大事な一人息子であることは、誰もが知る周知の事実。
だから、学校の誰もがそんな白蘭を恐れ、逆らうことなど出来なかった。

「ふ…っ、う…」

その白蘭の膝の間に座らされているものが、艶かしい嬌声の在り処。
チェック柄にフリルの宛がわれた可愛らしい女性用下着だけを身に着け首輪を嵌められた、白蘭のクラスメイトであるはずの沢田綱吉だった。

ブラジャーには、男にはないはずの膨らみ。
その正体は中に仕込まれたローターで、数分前からブルブルと微動し、綱吉の敏感にさせられた乳首をいじめていた。
そんなローターの刺激だけで綱吉の熱は昂ぶり、小さすぎるショーツから濡れた頭がはみだしてしまう。

「あーあー。綱吉クンてば、またこんな恥ずかしい子供ちんぽ出しちゃって♪」
「やあっ!」

机を蹴り倒し綱吉の脚を開かせ、わざと皆に綱吉の股間が見えるようにする。
年の割には未熟な綱吉の亀頭をピンッと指で弾けば、綱吉が真っ赤な顔をして恥ずかしさと強すぎる刺激に震えた。

周りのクラスメイト達も、もう既に白蘭の奇行には慣れてしまっている。
教師はそんな綱吉の姿など見えぬフリをして授業を続け、その授業を淡々と受け続ける者も居れば、白蘭と一緒に綱吉の痴態を見て嘲笑う者もいた。
白蘭の牛耳る教室は、常に混沌に包まれている。

「ねー、もっとちゃんと吸ってよ綱吉クーン。僕怒っちゃうよ?」
「ん!…んっ…」

白蘭が首輪の鎖を引き、綱吉を軽く睨み付ける。
哀れな少年は、震える指で白蘭の肩を掴んで身を乗り出し、白蘭の言う通り、唇を近付けて懸命にそれを吸おうとした。
少しだけ出されている、白蘭の赤い舌を。

白蘭の舌を吸うのが、綱吉に与えられた今日のゲームのお題だった。

「あははっ!」
「あっ・・・ん、ん!」

必死に己の舌を吸おうとする綱吉を面白がって、白蘭がわざと舌を引っ込める。
すると綱吉は慌てて白蘭に自らキスして、更に必死に唇を舌で割って舌を探った。
硬く閉じられた歯列をがむしゃらに舐めて抉じ開けようとしたり、震える唇で何度も白蘭にキスしながら潤んだ瞳で見上げ、舌を出して欲しいと視線で訴えてみたり。
白蘭が嫌がらせのようにわざと増やしてくる大量の唾液だって、懸命に全部飲み込んだ。

周りから見れば、綱吉が自分から白蘭にキスをして無我夢中に白蘭を求めているようにしか見えない。
けれどそれでも、綱吉はやるしかなかった。
とにかく必死だった。
やらなければ、もっと大変なことになるのを知っているから。

「あっ、や、だっ!触っちゃ!」

急がなければいけないのに。
白蘭の指先にクニュクニュと昂ぶりの先端を揉まれると、綱吉は何も出来なくなってしまう。
それだけでとろとろと透明のいやらしい汁が溢れて、下着を汚していく。

「止めて欲しいならおっきな声で言わないと、僕、聞こえないよ?」
「あっ、ひゃっ、ん…っ」

白蘭の指は熱の先端だけでなく、ブラジャーの中で硬くなっている乳首も直接クリクリと摘み始めていた。
敏感な部分を同時に指で摘まれて虐められ、綱吉は嬌声を止められなくなっていく。
このまま続けられれば、きっと、理性を失って何も出来なくなってしまう。
そしてまた、これよりも酷い目に遭わされる。
綱吉は震えた声を絞り出して叫んでいた。

「お、お願いしますっ!ちくびコリコリと…っ、こ、子供ちんぽクリクリやめてくださいっ!」

クラスメイト達の笑い声が聞こえる。
白蘭にド変態と囁かれて、そのままたっぷりと耳の中を舐め回された。
けれど、白蘭の指から解放された綱吉に待っているものが、希望な訳がない。

「綱吉クンとろすぎ。そんなグズで間抜けには罰ゲームだ♪」
「そんなっ!」

舌を吸わせまいと自分でキッチリ歯を閉じた上に余計な妨害までしていたくせに、白蘭がわざと残念そうな声をあげる。
今度は自分から、綱吉と唇を合わせて愉快そうにその舌をたっぷりとちゅるちゅる吸い上げながら。

理不尽な罰ゲームが、結局今日も始まる。
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