薄桜鬼小説

□早く起きた朝は…
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一「ん…」



今日は、外の寒さで目が覚めた。
日の光が弱いからきっとまだ、目覚める時間ではないのだろう。


一「…。微妙な時間に目が覚めたものだな…」


今からまた寝るときっと寝坊してしまう。
かといって、起きて置くには早すぎる時間だ。
さて…。どうしたものか。


一「っ!…。今日は妙に冷えるな…」

もしかしたら、雪が降っているかもしれない。
雪など…久しく目にしていない。

ちょっとした、好奇心…。
少し、障子を開けてみると一面銀世界。

一「やはり…。降っていたのか…」

いつもの着物に着替え、襟巻きも巻き、縁側に出て見る。

綺麗だ…。
見ていたら、時間を忘れられそうだ。
階段のところに座って外を眺めていた。
すると、後ろから声が聞こえた。

総「あれ、一君。早いね」
一「…総司か。どうしたのだ?こんな時間に」
総「寒くてね。目が覚めちゃった」
一「…俺と同じか」
総「へぇ。一君も?って言うか…いつものその格好じゃ寒くない?」
一「…平気だが…?」
総「本当?って…指、霜焼けしてるじゃない!いつからそこにいたの?!」
一「総司が来る少し前だが」
総「ぅわっ!顔も冷たいっ!一君!部屋入って!」
一「ちょ、総司!俺は別にっ…」
総「つべこべ言わずに入るのっ!」

総司に手を引かれ、無理やり部屋に入れられ、火鉢に当たるよう言われた。
別に寒くはなかったし、冷えてる感じもしなかったのだが…。






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