薄桜鬼小説
□エイプリルフール
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今朝も、いつものように遅刻していく。
校門のところには僕が早く会いたかった人が居た。
一「総司、遅刻だぞ。減点2だ」
総「……わかってるよ」
一君の言葉を受け流し、いつもなら絶対にしない態度をとる。
一君の横を通り過ぎ、昇降口にむかって歩き出す。
一「!…総司…?」
総「なに。まだ何かあるわけ?」
一「…。ない、が……」
総「そう」
いつもだったら絶対とらないこんな態度に一君は困惑してるみたい。
そりゃ、そうだよね。
僕は前からずーっと、口癖のように言っていた。
『一君が大好きだよ♪世界で1番愛してるよ』
って。
それなのに、こんな態度をとる。
これも全部、ウソを成功させるため。
こんな態度、一君に対してとるのは正直嫌だけど、ウソを成功させなきゃ…。
どれだけこの日を待ちわびた事か……。
さーて、いつウソを言おうかなー?
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