蓮ノ華
□心、壊れて。。。
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「―――ッッ」
部屋の静寂
暗く、冷たい部屋の静寂
「・・・ぁッ!!」
その静けさを破るのは、痛みに耐える、青年の声
青年の体は傷付き、裂けた傷口からはただ血が溢れ
「・・・っぁ!は、ぁ・・・」
しかしその傷はすぐに塞がり、体から跡形もなく消え失せる
だが、まだ血は流れ続ける
傷は付いていく
手に、足に、胴体に、顔に――
大きな傷、小さな傷
溢れる血は、床に滴り
紅い川を作る
それでも止めない、止まない、日本刀を持った手と
「・・・ぐ、アァッッ」
声――
その持ち主は
『自分の体』を傷付ける、黒髪の青年―――