game book−オリジナル
□動物の恩返し
「止められるだけお願いできるかな」
その言葉を聞いて子どもの姿をした猫はやっぱりという顔をする。
「そうくると思ってた。たださっきも言ったけどいつまで続くかわからないからな」
「わかってる」
「じゃあ、始める」
短くそうとだけ言うと子どもの姿をした猫は呪文を唱え始める。すると周りの景色の輪郭が歪み、様々な色の風景が重なっていった。やがて周りの人や車等動くものの動きが止まる。
「完全に時が止まった。幸運を祈る」
「本当にありがとう。とりあえずがんばってみるよ」
君はそう言うと子どもの姿をした猫の頭を軽く撫でてから手を振る。照れ隠しなのかブスッとした顔をしていたけど手を振り返してくれた。そして試験会場に向かって走り始めた。
しかしなかなか会場に着かず、到着する前に時間が動き出してしまった。それでもがんばってくれた猫の為会場に向かう。かなり遅れたものの電車の遅延が伝わっていたのか試験を受けることはできた。だがあまりに疲れすぎて問題が頭に入ってこなかった。
結局、試験を受けることはできたもののあまり問題を解くことができず、落ちてしまったのだった。
【バッドエンド】
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