あなたがいるから…
□2、入学式A
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(うおー!新1年生仰山おるー!)
教室の窓から、校門から入ってくる入学生を眺めていた。
「今年はテニス部どれくらい入ってくるんやろな!」
近くにいた白石に話しかけた。
白石は、2年からテニス部部長を勤めており、俺の唯一の理解者、親友である。
クラスでも頼れる存在であるため、学級委員も勤めていた。大変な奴や。
「そやねー。変なんおらんといいけど…」
「監督があんなんだからしゃーないやん!」
そう言って、再び窓の外を見た。
すると、一人ポツンと突っ立っている黒髪の男に目がいった。