あなたがいるから…
□17、学校B
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「あー、めっちゃイラつく。」
やっぱり人間て、ろくでもない奴らばかりや。
自分のことしか考えない奴、
強いやつらに怯える奴、
人の嫌がることを簡単にする奴、
そういう奴らばっかりや。
「ほんまうざい。みんな死ねや、まじ。」
「お前、そないな暴言吐くなや。」
そう言って俺の目の前に来たのは白石部長だった。
「部長、今授業中やないんですか。なんでおるん?」
「そうゆうお前もな、」
まあ、そうやけど。
「………。」
「お前さっき、俺らの教室の前普通に通ってったやん、それでなんか気になってな。こっそり出て行ってもうたわ。」
アハハと笑って、部長は俺の隣に座ってきた。
「そないな顔して、イラつくことでもあったんか?イケメン台無しやで。」
「誰がイケメンや、アホ。」
「財前、俺先輩やぞ。」
「…別に、なんもないっすわ。てか勝手に教室出てきて、先生になんも言われないんですか?」
「あー、俺はオサムちゃんの授業やったから大丈夫やろ、あの人適当やし。そっちこそ大丈夫なん?」
「俺は担任に追い出されたんですわ。心配もなにもないです。」
「……、そっか。」
そういった会話で、少し沈黙が続いた。
「なぁ財前、さっき謙也、めっちゃ反省しとったで。」
「は?」
「なんか勘違いしてもうたかもって。」
なんや、勘違いって気づいとったんや。
「…なんで勘違いやって、わかったんですか?」
「俺のちょっとした予想聞いただけや。」
「?……予想って、」
「財前、お前肌透けるん嫌なんやろ?」
「ま、まあ。てかそんな話どうだってええやん。」
どうだって……。
「上半身、見られたくないんやろ。」
「………え?」
「ちゃう?」
なんやこの人。
なんか全て見破られてる感じがするわ。
「そんなこと……、」
「あるやろ、バレバレやわ。謙也にはわからんくても、俺には全てお見通しや。」
お見通し、か。
じゃあ俺に………、