複数

□朝方の夢
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「お前とふたりで呑むなんて初めてじゃねえか?」
「そうですね。…副長、」
「ん?あぁ、すまねえな」
「副長は酒にあまり強くないんですから程々にしてください」
「言ってくれるじゃねえか」
「すみません」
「良いって。せっかくの酒なんだ楽しく呑もうぜ」
「はい」
「…なぁ、斎藤」
「はい」
「俺は新選組がここまでこれたことを誇りに思ってるんだ」
「副長がこの新選組をどれだけ思っているか隊士皆知っています」
「はは、そうかよ」
「……何を、お思いで?」
「別に」
「……」
「ただ、最近の隊内の様子を見る限りにはこのままいけるとは思わねえ」
「……はい」
「……すまねえな。損な役を任せちまって」
「いえ。これが俺の忠義ですから」
「お前には本当に感謝している」
「副長は変わらず堂々とした振る舞いを隊士たちに見せていてください」
「あぁ。そうするさ」
「局長と副長、ふたりが居ての新選組なのですから」
「…あぁ、そうだな」
「もう日も回りましたし、お休みになられてはいかがですか?」
「いいや。まだいけるぜ」
「……ありがとうございます、副長」
「……聞こえねえな」
「…やはりもうお休みになられては」
「聞こえねえな」









朝方に見た夢は、
(こんなにも目が冴えるものか)
















091023

斎藤さんが伊藤派に間者として行く前の土方さんとの会話ちっくに


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