Main-T【短編小説】
□兎は月へ帰る
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そう云えば、
何かの本で読んだ事がある。
西洋では、月、特に
満月は何か恐ろしい事が
起こる予兆と
されているらしい。
そう、狼男の
伝説なんてまさにそうだろう。
僕は狼男…?
否、僕は『兎』だ。
僕は、月見だんごの
一番上のだんごを口にした。
然して、だんごの
代わりにくり抜いた
義姉の眼球を一番上に乗せた。
だんごは血の味がした。
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