Main-T【短編小説】
□てんとう虫と私の三十分
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八月 八日。
水曜日。
曇天。
心も曇天時々、雨。
机は湿気でベトベトし、
頬は気持ちの悪い感触。
心が晴れない理由、其れは
自分が一番よく知っていた。
机に在る四枚の色褪せた紙。
紙には問題集から
コピーされた国語・
数学・英語・地理の
問題が載っている。
夏休みの誰も居ない
学校に来てから、
凡そ三時間が経過している。
そして、机に顔を乗せて
二時間が経過している。
こんな天気では
やる気が起きない、と
天気のせいにしてみるが
明らかに自分のせいだと
内心、反省をしてみる。
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