Main-T【短編小説】
□兎は月へ帰る
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僕は…兎になる。
兎の眼は赤いだろう。
あれは世界が紅く
見えるからだよ。
頭が無い義姉の躯を
僕は強く抱きしめた。
遠くからパトカーの
音が聴こえてくる。
僕は…兎だ。
兎は月へ帰る…。
僕も帰ろう…。
義姉の躯と月見だんごを
数量持って
月へ帰ろう…───。
僕は、兎だ…。
終
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