Ether

□*×0 スタートライン
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あたしの学校には、言い伝えがあった。

午前1時11分11秒に、今はもう使われていない第三校舎の音楽室にある掃除用具入れを三回ノックしてから「No Limitation world(ノー・リミテーシヨン・ワールド)」
つまり、終わり無き世界と唱えると、あたし達の世界と並行して存在するもう一つの別世界、"パラレルワールド"に連れて行かれる・・・・・・。

ホント、何処にでもあるくだらない言い伝え。

こういう事って大体、マンガとかでよくあるパターン。

その世界に行くと自分は物凄い存在だとか言われて、仲間が出来て、旅をして、世界を救えとか言われて、それでもって主人公とヒロイン、または主人公とパートナーの少年と恋に落ちちゃってまたいつか会おうって約束して自分の世界に戻るとか、または、その世界に残って幸せな家庭を築くとか・・・・・・。

人前では言わないけど、実はあたしもそう言う事に憧れている。だって、そう言う事があった方が、日常生活がもっと楽しくなるでしょ?

あり得ない事がある世界って、きっと楽しいんだろうな。でも、それは空想上の世界。おとぎ話の中での事。現実には、絶対にあり得ない事。

人はそれ故にあり得ない事を望む。

あり得ない事があって欲しい、そう望む心が誰しもある。だから、人はファンタジーを書いたり、読んだりする。

そう、それだけのはずだった。

もし、この世界に神様って人がいるとしたら、相当な変人だね。それは保証する。

だって、目の前で起こっちゃったんだもん。
あり得ない事がさ。
でも、もうちょっとこっちの事考えてくれても良いんじゃないかな?タイミング悪すぎだよ。
だから神様にあったら一発殴ってこう言ってやるつもり。

ふじゃけんじゃねーよ!!!
 

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