銀魂

□第5訓
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逃げろォォ!!
銀時達は一気に走り出す。
「待てェェテロリストォォ!!」
「!!」
しかし、出遅れた新八の腕を門番が掴んだ。
新八は咄嗟に前を走っていた蘇芳の腕を掴み、蘇芳は銀時の手を握り、銀時は神楽の腕を掴んだ。
「新八ィィィ!!離せ、俺と蘇芳だけでも!!」
「嫌だ!!1人で捕まるのは!!」
「俺の事は構わず行け…とか言えよ!!そうやって犠牲になるキャラは美味しいんだぞ!!」
「私に構わず逝って3人共」
「ふざけんな!!お前も道連れだ!!」
そんな事をやっていると、門番が大使館から沢山飛び出してきた。
「…クソっ…!!」
蘇芳は終わりを覚悟する。
が、その時。
小さな、しかしこの喧騒の中でもハッキリと通る声が蘇芳の耳に届いた。

「手間のかかる奴等だ」

「!!」
蘇芳が振り向く。
銀時、神楽、新八は突然何かに反応した蘇芳に怪訝な顔をする。
が、すぐにそうも言ってられなくなった。
軽い身のこなしで、門番達の頭を飛び移り、こちらに近付いて来る法師が突然現れたのだ。
新八の腕を掴んでいた門番を昏倒させ、華麗に着地した法師は、笠を取る。
「逃げるぞ。銀時、蘇芳」
笠を取ったその下には、長い黒髪の美青年がいた。
青年を見て銀時は目を見開く。
「おまっ…ヅラ小太郎か!?」
ヅラじゃない桂だァァ!!
「ぶふォ!!」
桂と名乗った青年は銀時にアッパーをかました。
てっ…てめっ、久しぶりに会ったのにアッパーカットはないんじゃないの!?
そのニックネームで呼ぶのは止めろと何度も言ったはずだ!!
「つーか、お前何でこんな所に…」
いるんだよ、と銀時が続けようとしたその時、門番が再び銀時達を捕らえようと動き出す。
「話は後だ、銀時、蘇芳!!行くぞ!!」
その言葉に蘇芳は躊躇う。
実質的に思想や立場を裏切る事になってしまった自分が、この桂に着いていってもいいのだろうか。
桂は躊躇う蘇芳の手を掴んだ。
「!!」
「いいから行くぞ、蘇芳!!」
蘇芳は腹を決めて走り出した。
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