痛い歌

□尖った手口
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死刑判決言い渡し
聞いた場所を忘れたか
産声は極刑の合図
執行までは猶予はない

手帳の予定調和して
追うばかりの毎日か
思い当たる当事者よ
憂鬱な我が共犯者

今日、最初で最後の忌日
出会い頭の肖像は遺影に
書いた戯曲の題名が遺言
答えを遺す存在者は誰だ
言い訳は通用しないのさ

牙を剥いたら尊大の合図
遠吠えは幼稚な証拠
若い身空 青くても
最果てに立った者勝ち

今日、最初で最後の忌日
別れしなの笑顔が遺影に
咲いた話題の風合いは遺言
答えを正す機会なら今だ
〇くないと刺さらないよ

小刀のように尖ったその手口
真綿で搦めとるのがオレの手口
さぁ、刺してみな 棘も花も受け容れよう
欲しけりゃそこから何だって奪って行けよ
誕生日から科された終身刑
満了日まで磨く中枢神経
産み出した綺羅星も全て幻
消える定めの現の罪滅ぼし

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