復活
□進む道は違えど
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「どうすればいいんだろうな…」
ポツリとディーノが呟く。
「正直、すっげぇ不安なんだ。本当に、俺でいいのかって。今までずっとへなちょこ、へなちょこって言われてきた俺なんかが、キャバッローネを継いじまっていいのかって」
胸の中の不安を明かすディーノを黙ったまま真剣な表情で見つめるスクアーロ。
「俺なんかがボスでも、みんな付いて来てくれんのかな…」
「いいんじゃ、ねぇのかぁ?」
「へ?」
「キャバッローネに認められたから、そのタトゥーが現れたんだろぉ?」
「うん…」
「だったら、いいじゃねぇか。心配すんな。ディーノ、お前は今まで色んな奴の心を動かしてきた。きっとそういう素質があるんだぁ。分かんなくなったら、回りの奴等に聞けばいい。そうやってデカくなっていけばいいんじゃねぇか?」
「…そっか。なんか、スクアーロに言われると安心する」
そうかぁ?と言いながら笑ったスクアーロはわしゃわしゃとディーノの頭を撫でる。
「うわっ!止めろよ、スクアーロ!!」
「こうやってお前の頭を撫でられんのも、いつまでだろうなぁ…」
「……」
一気にしゅんと小さくなるディーノ。
「んな落ち込むなよ」
またいつでもやってやるから とスクアーロが言い終わった頃には、ディーノに笑顔が戻っていた。
進む道は違えど
(僕らはいつでも)
(心で繋がっている)
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