過去を繋ぐ物語

□親友の受難
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※廉君視点



俺は驚愕した。

冗談だろ、と。






オレは『親友』である葵とは、小学校の時からの仲だ。小・中・高の今まで奇跡的にずっと同じクラスである。
オレら運命の相手同士なんじゃないか!?と言ったら、無表情で殴られたのは新しい記憶である。
まぁ、それだけ葵の事をよく知っていると自負しているわけで…



そんな葵がだ。


クールで無口で無愛想な葵が―――





「佐助さん……、好きです!超好きです!なんて言うか、超ラブです!!」

「葵ちゃんっ!もうっ、俺も大好き!ほら、俺のお手製の弁当。はい、あーん」

「あーん…、んっ、美味しいです。さすが将来の俺の嫁ですね」

「も、葵ちゃんったら!」




(お、オレは断じてこれが葵だとは信じねぇーよ!!!)




恋人の前では、こんなにデレデレなんて絶対に信じたくない。

しかも、このオレの前で。

絶対に認めたくない!
あれが、オレの親友だなんて……葵だなんて……

オレは信じないぞ!

しかしオレはもっと衝撃な瞬間を目撃というか、目の当たりにしてしまう。



「佐助さん…」


「ん、葵ちゃん…」






――オレの目の前でキスしようとしたのだ。






















「わぁああああーーっ!!!!!!!!………って、あれ?」



見覚えのある部屋。


その部屋はいつも使い慣れたオレの部屋。


外はまだ暗い。






「な、な、なんだ夢か………………びっくりしたぁ……」












親友の受難

(次の日、学校に行って葵に話したら、馬鹿だろと睨まれてしまったのは言うまでもない…)






おわり




臨桐様に頂いたリクエストです。素晴らしいネタ提供ありがとうございました。

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