リレー小説れんさい!
□◇第一章
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屋上へと続く階段
10分しかない授業の休み時間のせいで近寄る生徒もいない
いるのは 彼らだけ
「ん…万斉」
重ねた唇から甘い吐息と恋人の名が漏れる
「晋助…愛してる…」
壁を背にさせ、邪魔なサングラスを外し深く舌を絡める
キーンコーンカーンコーン
「…予鈴でござるか」
唇を離し、ペロと自身の唇を舐めると、サングラスを掛け直した
「ふけちまおうぜ…」
少しはだけたワイシャツを直しながらも誘う高杉に、やれやれと顔をしながらも万斉は教室へ続く階段を降り始める
「ダメでござるよ 学校では秀才を装わねば …先に行ってる」
「えー」と高杉の声が聞こえたがカツカツと歩み教室へ向かった
「…あいつは表と裏の顔を使い分けてるからなァ」
ククッと笑いながら万斉とは逆に階段を上がり屋上へ向かった
「へぇー…万斉って高杉と付き合ってたのか」
階段からは影になって見えない角では小声で呟く桂がいた
0812.湊