萌えのシチュエーション15
□1、お風呂で髪の洗いあいっこ
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1、お風呂で髪の洗いあいっこ
「……何してんの?」
「おっリナお帰り」
あたしは髪を1つに縛り、梯子に登っているあたしの相棒ガウリイに問い掛けた。
「…ペンキ?」
「おう!宿のおばちゃんに頼まれて壁にペンキ塗ってくれって。」
そう言うガウリイはペンキまみれになりながらのほほんといった。
あたし達は今日の昼頃この街に着いた。
宿を探して昼食を取ったあと、ガウリイを残してあたしは魔道士協会にいってきたところだ。
「今降りる、と!うわっ!!」
ツル!
ヒュー、スタ!!
バシャッ!
「………」
ガウリイは梯子から足を踏み外して落下したが、並の運動神経じゃないので見事着地した。が、ガウリイの手から離れたペンキは見事あたしの頭にかぶった。
「危なかった…ってリナ!?」
「ガーウリイー?!」
「す、すまん」
「すまんですむか!!どーしてくれんのよ!!?」
あたしはガウリイにどんな仕打ちをしようかと考えていると、急にガウリイが、ポンと手を叩いた。
「それじゃオレが洗ってやるよ」
「はい?」
言うとガウリイはあたしをあろうことかお姫様抱っこしやがった!!
なにすんのよ!!
「ちょっとはなしなさい!!ガウリイ!!!」
「まぁいいからいいから」
ガウリイはあたしを無視して部屋へと入ると風呂場にたどり付いた。
風呂場につくとガウリイに頭からお湯をかけられた。
バシャー!!
「うわ!ちょっとあたし自分で出来るわよ!!」
「ほら、大人しくして」
あたしは犬か!
と思いつつ、大人しくする。
この男は、シャンプーを手にとるとあたしの髪の毛に付いたペンキを綺麗に、なおかつ丁寧にとっていった。
「ほら、綺麗に落ちた。」
と、にっこり笑って言った。
まぁ綺麗にペンキが落ちたのはいいけど服は濡れちゃったし、それに…
「あんたもペンキ髪についてるじゃない」
「へ?ああ、ずっとペンキ塗ってたからな」
「…ついでだしあんたのも洗ってあげるわよ。」
さっきの仕返しと言わんばかりにガウリイの頭にお湯を、服はこのさい気にしないでぶっかけてやった。
バシャーン!!
「ぶわ!!ちょっとぐらい手加減しろ!」
「はいはい。大人しくしてー」
あたしはシャンプーを手にとり、ワシャワシャと洗って綺麗に頭についていたペンキを落としてやった。
ホント世話の焼けるやつ。
このあと、ガウリイを風呂場から追い出し、もう一度お風呂に入り直したのは言うまでもない。
end