zero
□〜Xmaskiss〜
1ページ/3ページ
今日は学校が祝日な為、私はショッピング街に来ており、あるものを探索中。
周りはイルミネーションがちりばめられ赤いサンタクロースをした店員さん達が客の呼び込みをしている。
そう。来週はクリスマス。私はある人へのプレゼントを探しに来ていた。
「ん〜零は何がいいかなぁ・・・」
ある人とは、8月にめでたく彼氏になった藤堂 零・・・。
ショーゥインドウの中を覗くと可愛い置物が一杯展示されている。
「あ・・・可愛い!ここ覗いてみようかな」
私は早速お店の中に足を踏み入れた。
人だかりがすごく、なかなか手にすることが出来ない。
(うっ・・・とれない・・・)
一生懸命手をのばしてみたが夢中になりすぎて横の人にぶつかってしまった。
「あ・・・ごめんないさい!!」
「こちらこそごめんね〜!」
ん?この聞いたことがある声・・・。
「あれ!はなちゃん!」
「晃さん!!」
晃さんの横には女友達であろうか・・・数人くっついていた。
「だぁれ?この子・・」
「寮で一緒に暮らしてる子」
「えぇ!!晃の寮って男しかいないんじゃなかったの!?」
「最初はね!去年から一緒によろしくやってます(笑)大切な子なんだ」
「ちょっ!!誤解されるようなこと言わないで!!汗」
「じゃぁ、彼女なの?」
回りの綺麗なお姉さん達からギラリと睨まれた。
「ちっちが!!・・・むぐっ!」
違うと否定したかったのに私の口は晃さんの手で塞がれてしまう。
「内緒!★ それと忘れてたんだけど今からこの子と一緒に買い物する予定が入ってたんだ!お姉さんたち・・・ごめんね!また後で埋め合わせするから!」
「ちょっ!晃っ!!むぐっ」
晃さんは私の口を押さえたままあ姉さん達に背を向け人ごみを掻き分けて外に出た。
ようやく口から手を離してくれる。
「はなちゃん!ごめんね!はなちゃんがいてくれて助かったよ!あの人達に無理やり連れてこられて・・・」
「そっ・・・そうだったんですか・・・お役に立ててよかったです(苦しかった 汗)」
「そのお詫びになんかデザートおごるよ!すぐ近くに美味しいスイーツ店があるんだ」
(う〜ん・・・まだ時間もあるし・・・人も一杯だし・・・少し休んでから選ぼうかな)
「分かりました!じゃぁお言葉に甘えさせていただきます」
「任せて★」
晃さんはウインクしながら私の手をつかみ歩き出した。私はデザートが食べれる!と、気持ちが高ぶりまわりに目がいってなかった。
2人で手を繋いで歩いてるところを佑に見られていたのだ・・・。
バンッ!!!!!!
思いっきり佑が零の部屋を開ける。零は読書をしていたのか・・・片手に本を持ちめがねがビックリして少しズレ落ちていた。
「・・・何?」
「おっ俺!みちゃったんだっ!!はなちゃんと晃が!!手つないでデートしてた!!浮気だぜ!浮気!!」
零は一瞬瞳孔を開くが、一間置いて本をたたむ。
「で・・・」
「だから浮気だよ!!どうするの!!」
「・・・知らない・・・はなが決めたことだろ・・・出て行ってくれ。まだ本・・・途中なんだ」
「えっ!おいっ!」
零は佑を部屋から追い出してしまう。ドアに背を向け握りこぶしをつくっていた。
「ねぇ・・・はなちゃん」
「なんですか?」
「今日はクリスマスプレゼントでも買いにきたの?」
「はい!・・・・でも零・・・何喜ぶか分からなくて・・・。」
「ん〜・・・りんご関係がいいんじゃない?りんご好きだし」
「りんごかぁ・・・そうですね!そうします!」
「じゃぁ俺も一緒に付き合うよ」
「ありがとう!!」
私達はお店を出て、ショッピング街に出る。
晃と一緒に見てまわったおかげですぐに決めることができた。