遊戯王夢

□ずっと傍で、支えたい
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「なかなかでけえ胸だな、揉みごたえがあるじゃねぇか」

「コイツ処女だよなー。まぁ、優しくするつもりは一切ねえけどよ」

「処女喪失を俺らに祝ってもらえることを感謝するんだな、ギャハハハ!!」

「んっ、んんんん……」



男達は卑猥な言葉を口にしながら、動けない私の顔や首筋に舌を這わせたり、胸を揉んだり、太腿を撫でていった。
目に涙を浮かべて抵抗しようとするも、身体は男達に押さえつけられ、声も出せない。
男達の言う通り、私は今まで男性経験もないし、初めては好きな人と思っていた。

しかし今私を押さえつけ犯そうとする男達は悪夢でもなく現実で、ついに男達の手が下半身にまで伸びてきた。



――もうダメ、犯される……。助けて、お願い……誰か………



ギュッと目を瞑り、下半身に伸びた手がズボンを下ろそうとした瞬間だった。




ガッシャァァァァンン!!!




突如、窓が割れた音が廃工場内に響き渡った。
同時にD・ホイールのようなエンジンの音が聞こえたが、男達が邪魔で見ることができない。
流石の男達やファンの女の人達も驚いた様子で、私から窓が割れた方へと視線を変えた。



「何なの!? どうなってるのよ!?」

「知らねえ――って、あ、あ、あいつらはッ!?」



男の一人が怯えたように立ち上がり、後ずさる。
他の男達も怯えた表情で一斉に私から離れ、悲鳴を上げて逃げ出そうと駆け出したが、ドカッバキッと音を立て次々と倒れていった。



(い、一体、何が……)



半分虚ろな目で確認しようとしたが、残る男の影で見ることが出来ず、一人困惑していると最後に残った男もバターンと盛大に音を立てて倒れた。

その倒れた男の後ろから現れたのは―――チームユニコーンの皆さんだった。



(う、嘘……)



助けは求めたが、まさかユニコーンの皆さんが助けに来るなんて夢にまで思っておらず、目を見開いて驚いていると、ジャンさんが上着をかけてくれた。
そしてブレオさんがしゃがんで私を起こすと口を塞いでいたテープを剥がし、手首を縛っていた紐も切ってくれて、ようやく口と両手が自由になった。



「アンドレさん、ブレオさん、ジャンさん……」

「遅れてすまない。怖かっただろう……。俺達が来たからには安心しろ」

「は、はい……!」



アンドレさんの言葉に涙を流すのを堪えながら、ジャンさんにかけてもらった上着をギュッと握りしめる。
そんな私の様子に、ブレオさんは頭をポンと軽く撫でてくださり、スッと立ち上がるとファンの女の人達の方へと視線を向ける。
ファンの女の人達は、男達が倒されユニコーンの皆さんの登場で、先ほどのように威勢を張れなくなったのかビクッと肩を震わせた。
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