遊戯王夢

□ずっと傍で、支えたい
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数十分後、廃工場のような場所の前に男はD・ホイールを止めた。
身動きがとれない私を、男はまるで荷物でも肩に担ぐように乗せて、その廃工場の扉を開けた。
廃工場の中には何故か明かりがついていて、奥を確認しようとした途端、ゴミのように床に放り投げられた。
腰を打ったせいか鋭い痛みが走り、思わず顔をしかめる。



「よう、女連れて来たぜ。こいつで合ってんだろ?」



ここに来て私を連れて来た男が、初めて口を開いた。
男の到着を待っていたかのように、奥から続々と人影が現れた。



「ええ、この女で間違いないわ。ご苦労様」



――この声、どこかで聞いた覚えが……?


聞き覚えのある声に、顔を上げると目の前に立っていたのは――先日、私に嫌がらせをしたユニコーンのファンの女の人達だった。
後ろにはニヤリと不気味に口元を歪ませた男が四、五人ほど控えている。
嫌な予感に血の気が引き、体が震える。
そんな私を例のリーダー格の女性が嘲り笑った。



「その顔、もうこれから何が起こるか分かったようね? そう、貴女がどんな酷い事でも耐えてみせるって言うもんだから、今から試してやろうと思ったのよ」

「言っとくけど、あんたが悪いのよ? はーあ、私らがあんだけ優しく忠告してやったっていうのに、さっさと止めないから……」

「つーか、今更許し乞いしたって無駄だから。たっぷりと痛い目みてもらわないとねぇ?」



リーダー格の女性に続いて、ファンの女の人達がクスクスと笑い出す。
すると、後ろにいた男達がうつむせになって倒れている私の近くに群がり始めた。
まるで商品でも見極めるような眼で私の顔をジロジロと凝視されると、男の一人がくるっとファンの女の人達の方へ振り返る。



「なあ、この女犯したら金くれるってホントだよな?」

「ええ、その代わりこの女をズタズタにしなさいよ。さっさと始めてくれないかしら?」

「へいへい、んじゃヤりますか」

「んんっ、んんんー!」



口がテープで塞がれているため、大声で助けを呼ぶこともできない。
縛られている手首も解ける様子はなく、ビクリともしない。
絶対絶命の中、せめてなんとか起き上がろうとしたら、男の一人が私を仰向けにし、私の服をビリビリと引き裂いた。
破れた服の隙間からブラのカップをずらされ、胸を触られ始める。
必死に抵抗しようと、唯一自由な足を近くの男目掛けて懸命に動かした。



「ん、んんんっっ!!」

「チッ、おい、誰か足押さえとけ!」

「へーい、大人しそうに見えて元気な女だこった」

「まあ、元気ってことは俺ら全員相手に出来る体力はあるってことだろー」

「んな抵抗しなくていいぜ、すぐに俺らが気持ちよくさせてやるからよォ……クククッ」



足を二人がかりで押さえつけられ、男達の卑劣な笑い声が廃工場内に響く。
同時に、奥で見物しているファンの女の人達の甲高い笑い声も聞こえた。
男達の内の三人がジリジリと詰め寄り、男達の手で押さえ込まれ、あっという間に身動き一つすら取れなくなってしまった。
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