復活長編小説

□愛を教えてあげよう。
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恋してる。
俺は。
恋。



急に恥ずかしくなって、顔を伏せた。
「どうしたの獄寺君?」
不意に聞こえてきた声に獄寺は顔を上げた。
今獄寺、ツナ、山本の三人は屋上で昼食を食べていた。
「じゅッ…十代目!なんでもありません!」
「そう、なら良かった。」
にこりと笑うツナに獄寺は釣られて笑った。
「獄寺、どうしたんだ?最近、元気いいよな」
「なッ?!なにいってんだ!山本?!」
「うん、俺もそれ思った。」
「十代目まで!?」
獄寺は後ずさりした。
「いや、獄寺君が言いたくないならいいけど」
「す…すみません!十代目!俺…十代目に隠し事なんて…!!」
獄寺は地面に頭を何回も叩きつけて謝罪した。
「ご、獄寺君!いいよ!」
「はははッ…」
そんな三人の昼食は、チャイムによって幕を閉じた。



授業の数学は、まったくつまらなかった。
獄寺は、寝ていた。
先生もいつものことすぎて、口出しすらしない。
と、その時。

【2-A、獄寺隼人。至急、応接室に来るように。】

教室がざわついた。
「ご…獄寺君…応接室って…」
「きっと、雲雀ですよ。」
獄寺は嫌そうな顔をしてツナに見せた。
「き…気を付けてね…」
「はい!心配してもらえるなんて、光栄です!」
獄寺は教室を出た。
あんな顔を見せたが、正直、嬉しくてたまらなかった。
と、同時に不安が頭をよぎった。
愛されるなんて慣れちゃいない。
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