復活長編小説

□愛を教えてあげよう。
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『好きだよ』

雲雀のそう告白されてから、一週間。
俺は、返事を返していない。
雲雀に会うと、どうしても素直になれない。
逃げてしまう。

雲雀は本当に俺のことを好きなんだろうか?
俺は雲雀のことが好きなんだろうか?
分からない。
愛、恋という感情が分からない。
愛されるのも、愛するのも怖い。
すぐに終わるんじゃないか?
飽きられたら、終わりだろう。

そんなことばかり考えていたら眠れずに、朝が来る。
獄寺は制服に着替え、沢田綱吉を迎えに行った。


「十代目ーッ!!」
「ぁ、おはよう、獄寺君。」
「オッス、獄寺!」
「おはよう御座います、十代目。なんで野球馬鹿までいんだよ」
「まぁまぁ。」
三人は、一緒に登校した。
校門の前には
「ひッ…雲雀さん!!」
ドキッと獄寺は、綱吉の後で身を隠した。
「君達、遅刻五分前だよ。」
「まぁまぁ、そう細かいこと言うなってッ」
「十代目、雲雀はほっといて、教室に行きましょう!」
切り出してしまった。
雲雀がこっちを見たのが分かったが、獄寺はめをあわせず、教室へ向かった。
「今日休み時間、屋上で待ってるから。」
雲雀がぼそりと、俺に呟いた。
「ッ!!」
誰が行くか…そう思わなかったのは、なんでだ?
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