復活短編小説
□わかってほしくて。雲雀目線
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いつからだろうか。
僕の目はいつのまにか君を目で追っている。
草食動物たちと群れて笑っている君を見ていると、心が痛い。
『2-A獄寺隼人、応接室に来るように。』
放送をかけて応接室で君を待つ。
この時間がとても怖くて。
来てくれないんじゃないか。
どんな顔してくるのだろうか。
ガラガラッ…
ノックもなしに開いたドア。そこには
――獄寺隼人
「何のようだよ…」
君は機嫌が悪いような顔をしてそう言った。
「別に用はないよ。」
「はぁ?じゃぁ、なんで呼んだんだよ?」
「君が――…」
「?」
「君が、好きなんだ。」
「ッ…!?」
急に顔を真っ赤にし、あまりに驚いたのか、目をまん丸くしていた。
そんな君が可愛くて仕方なかった。
「な…何、冗「冗談じゃない。」
僕が言葉をかき消すと、君は耳まで赤くして。
「本当に君が好きなんだ。」
と言って、あの子の目の前まで歩いていった。そして、あの子の白い頬を指でなでた。
「返事は?」
「……考えてもいいか?」
あの子は悩んでいるらしく、僕の目を見ない。
「仕方ないね、分かった。でも、君に拒否権は無いんだからね?」
と、不適に笑ってみるとさらに赤くなって、ゆでだこみたいだった。
「…ありがとう。じゃ、じゃぁな…」
といって、応接室から走っていった。
「…可愛かったな…」
僕はそう思いながら返事を待つことにした。