タイトル未定

□おはよう
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「さて、と……」


洗い物が済んだアンチノミーは背伸びをする。
手伝うと言った遊星は早々に自室に戻って寝てもらっている。
遊星が仕事に出掛けるまで後、二時間。



この間、アンチノミーにとって一番難しい仕事が始まる。



「どうやって遊星が寝るまで監視しようか……」

アンチノミーが一番手を焼く仕事は遊星を寝かせることである。


絵本や本を持って行けば、絵本なら読んでやろう、本ならば教えてやろうとなってしまう。
洗濯物類を持って行けば、手伝うと言うに決まっている。
部屋の片付けは、片付けるだけ散らかってもいない。
ただ部屋にいて遊星を監視していれば寝れるものも寝れない。
だからと言って見ていなければ絶対寝ない。
今もきっとパソコンの前に座っているだろう。





「一度部屋を覗いてみようかな……」

淡い期待を持ちながら遊星の自室に向かう。
遊星の自室まで後少しという所で部屋の中から微かに物音が聞こえた。


寝てない……


アンチノミーはため息を吐く。
遊星は部屋の外の足音が聞こえるなら部屋の中の音も聞こえるとは思わないのだろうか。
物音が聞こえなくともパソコンは三十分も放置すれば自動的にスリープモードになるよう設定してあるのだから画面が見えるはずがないということも。
もし、物音が聞こえず、故意にスリープモードにしたとしても





「何となくわかるんだけどね……」






さて、どうしようかとアンチノミーは頭を働かせた。

The End……
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