タイトル未定

□おはよう
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アンチノミーの朝一番の仕事は朝食の準備だ。


何でこの子が?と思われるが、昔家事全般をやっていたので本人は特に大変だとも変だとも思わない。
彼の保護者はなるべく手伝おうとしているが、アンチノミーとしては休んで欲しい。


彼の保護者は無理をし過ぎるのだ。





フライパンに卵を落とすとジュゥウッといった音がした。
その間パンを焼き、ちょっとしたサラダを作る。
もちろんその間時々フライパンを確認するのも忘れない。


食卓に朝食を並べ、コーヒーを準備すれば朝一番の仕事は終了。


次の仕事はこの家の主、彼の保護者を起こすことだ。
彼を起こすことは忍びないが、食事はなるべく一緒に摂りたいという彼の思いを汲み取らなければならない。
一度、彼を寝させて一人だけで食事を摂った時は寂しいと思った。
だが、それ以上に落ち込む保護者にアンチノミーはどうすればいいのかわからなかった。
「気にしていない」と言っていたが、アレはかなり気にしていた。
彼には笑っていて欲しいと思うアンチノミーはなるべく二人で食事を摂ろうと努力することにした。
「徹夜するなら一緒に食べられない」という言葉は意外と効果適面であったらしく、一応彼は徹夜をしなくなった。






アンチノミーはコーヒーが冷めない内にと部屋に向かう。
 
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