寓話

□星に願いを
2ページ/6ページ

数日前、ワタシは曽良くんと些細な事で喧嘩した。
原因は…余りにも些細な事だったので覚えていない(決してボケた訳じゃないよ?!)
けど、兎に角ワタシは怒っていた。

「あーもぅ、一体何なんだよっあの弟子男め!!!!」

未だに気分は落ち着かず、ワタシが歩く度にドカドカと廊下の板から音が鳴る。
この苛々を親友・マーフィーくんに聞いてもらいたくて、彼がいる部屋に向かうと……今にも彼を千切りそうな白い鬼が部屋にいた。

「ΣΣ何でいるんだよっ!!ていうか、マーフィーくんに何するんだよっ!!」


ワタシは必死に親友を救おうと腕を掴むものの…

「煩いですね。僕が何処で何をしようと、芭蕉さんには関係ありません」

如何にも当然。という様に、この弟子はひょいと親友を持った腕を高く伸ばす。
ワタシよりも背が高い奴がそうしたら届かないのは当然で…
しかしここで救助しなければ、それこそ彼の命に関わる。
しかも、あれは……

「大体何ですこの汚物は。
今まで見たどの汚物よりも汚らしい、明らかにソレ以下です」

あくまで淡々とした響き。まるで芯から凍るような冷たい目で、理解できないと語っていた。

「君にそう言われる筋合いは無いよ!!その子はワタシの大事な親友なんだっ!!!!返せええええええええ!!!!」

何を言われようと、彼がワタシの親友であることには変わりはない。今にも掴みかかろうとする勢いに、弟子は舌打ちをして持っていた親友を壁に向かって投げつけた。―刹那

ごしゃぁあっっ!!!!

何かがぶつかる物凄い音に、ワタシは肩を竦ませた。
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ