寓話
□星に願いを
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数日前、ワタシは曽良くんと些細な事で喧嘩した。
原因は…余りにも些細な事だったので覚えていない(決してボケた訳じゃないよ?!)
けど、兎に角ワタシは怒っていた。
「あーもぅ、一体何なんだよっあの弟子男め!!!!」
未だに気分は落ち着かず、ワタシが歩く度にドカドカと廊下の板から音が鳴る。
この苛々を親友・マーフィーくんに聞いてもらいたくて、彼がいる部屋に向かうと……今にも彼を千切りそうな白い鬼が部屋にいた。
「ΣΣ何でいるんだよっ!!ていうか、マーフィーくんに何するんだよっ!!」
ワタシは必死に親友を救おうと腕を掴むものの…
「煩いですね。僕が何処で何をしようと、芭蕉さんには関係ありません」
如何にも当然。という様に、この弟子はひょいと親友を持った腕を高く伸ばす。
ワタシよりも背が高い奴がそうしたら届かないのは当然で…
しかしここで救助しなければ、それこそ彼の命に関わる。
しかも、あれは……
「大体何ですこの汚物は。
今まで見たどの汚物よりも汚らしい、明らかにソレ以下です」
あくまで淡々とした響き。まるで芯から凍るような冷たい目で、理解できないと語っていた。
「君にそう言われる筋合いは無いよ!!その子はワタシの大事な親友なんだっ!!!!返せええええええええ!!!!」
何を言われようと、彼がワタシの親友であることには変わりはない。今にも掴みかかろうとする勢いに、弟子は舌打ちをして持っていた親友を壁に向かって投げつけた。―刹那
ごしゃぁあっっ!!!!
何かがぶつかる物凄い音に、ワタシは肩を竦ませた。