企画

□僕はただきみの手を握って、きみは黙ったまま頷いて。
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今日は雨。

朝からずっと、ひたすら降り続けている。



愛譚学園も、天気の性か今日はいつもほどの活気は無かった。



「葵・・・」

「裏葉先輩?」

「ちょっといいか?」

「はい」



いきなり裏葉先輩からの呼び出しに少しドキりと胸が高鳴った。

どうしよう、何かしたかな。いや、私何もした記憶が無いんだけど

頭を混乱させながら、必死に裏葉先輩についていった。



「あの・・・先輩?」

「いきなりで驚くかもしれないけど・・・」

「・・・?」

「俺、葵のこと好きだ」



私より身長が低い先輩は、頬を赤く染めて上目遣いでこちらを見ていた。

ごめんなさい不謹慎だけどすっごく可愛い。



「あの・・・さ」

「えと・・・、私も、先輩のこと好きです」



多分私の顔は先輩よりも赤いでしょう。



「じゃあ俺と付き合ってくれるか?」



僕はただきみの手を握って、きみは黙ったまま頷いて。
(声が出なかったのは)(貴方の顔を見ると)(今より顔が赤くなりそうだったから)



20110421
神楽 葵

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